「インターネットにつながらない」の相談から、奥の部屋のWi-Fi改善まで。メッシュWi-Fi導入サポート

Wi-Fi改善

先日、都内のお客様宅から

「インターネットにつながらない」

「奥の部屋でWi-Fiが使えない」

というご相談をいただき、訪問サポートを行いました。

今回の環境はauひかりを利用されていましたが、建物の設備上、インターネット回線はVDSL方式でした。

まずは現地で、インターネットにつながらない原因と、Wi-Fiが届かない原因をそれぞれ確認していきました。

目次

リモートサポート

インターネットにつながらなかった原因

インターネットにつながらくなった原因

最初に確認したところ、インターネット回線側は、電話回線とVDSLモデムの間のケーブルが外れていました。

配線を戻すことで、インターネット接続そのものは復旧しました。

一方、奥の部屋でWi-Fiが使えない問題については、これまで利用されていたWi-F中継器の故障が原因でした。

トラブルの流れとしては、Wi-Fi中継機器→奥の部屋でつながらない→VDSLモデムあたりを触り回線が外れた。

そこで既存のWi-Fi機器をいったん外し、auひかりのホームゲートウェイに搭載されているWi-Fiだけで利用できる状態まで戻しました。

この状態でインターネットは使えるようになりましたが、やはり家の奥側ではWi-Fiの電波が弱くなります。

Wi-Fi改善前の状態を測定

今回は感覚だけで判断せず、Wi-Fi調査ソフト「NetSpot」を使用して、住宅内の電波状態を測定しました。

改善前は、auひかりホームゲートウェイ1台からWi-Fiを飛ばしている状態です。

2.4GHzと5GHzの両方が利用でき、アクセスポイント付近では十分な電波強度があります。

5GHz側では最大-39dBm、SNRも57dBあり、ルーターの近くでは非常に良好な状態でした。

しかし、家全体を見ると状況が違います。

NetSpotの「低電波レベル」のヒートマップでは、ホームゲートウェイから離れた部屋に電波の弱いエリアが確認できました。

NetSpotでは-70dBm以下をクリティカルな電波レベルとして判定しています。

つまり、Wi-Fiルーター自体に問題があるというより、1台では住宅全体をカバーしきれないという状態です。

ルータ1台の時のヒートマップ(電波レベル)
ルータ1台の時のヒートマップ(低電波レベル)

TP-Link Decoを3台設置

そこで今回は、TP-LinkのメッシュWi-Fi「Deco」を3台設置しました。

一般的なWi-Fiルーターを1台だけ強力なものに交換する方法もありますが、住宅では壁や廊下、部屋の配置によって電波が大きく減衰します。

そのため、今回は複数のアクセスポイントで家全体をカバーするメッシュWi-Fi方式を選択しました。

Decoは3台とも同じSSIDで利用するため、利用者は部屋を移動しても基本的に接続先を意識する必要がありません。

Deco設置後にもう一度測定

設置後、再びNetSpotを使って同じように電波状態を測定しました。

Deco側では、2.4GHz・5GHzとも3台分のアクセスポイントが確認できました。5GHz側の最大電波レベルは、それぞれ-40dBm、-31dBm、-56dBmとなっています。

Deco3台の時のヒートマップ(電波レベル)

特に違いが分かりやすかったのが「低電波レベル」のヒートマップです。

設置前には電波が弱くなっていた場所がありましたが、Deco設置後は住宅内のほぼ全体がカバーされるようになりました。

Deco3台の時のヒートマップ(低電波レベル)

今回の改善で重要なのは、最高速度を上げることではありません。

家のどこにいても、安定したWi-Fiを使える状態にすることです。

その目的については、かなり改善できたと判断しています。

「Decoを入れたのに速度が変わらない」のはなぜ?

測定結果を見ると、興味深い点があります。

改善前のダウンロード速度は、

  • 2.4GHz:約20Mbps
  • 5GHz:約53Mbps

でした。

Wi-Fiルータ1台時のダウンロード速度

Deco設置後も、測定地点によって約21~54Mbpsとなっています。

Deco3台時のダウンロード速度

「高性能なWi-Fiにしたのに速度が上がっていない」と思われるかもしれません。

しかし、今回はWi-Fiではなく、その先のインターネット回線がVDSL方式です。

VDSLは最大100Mbpsの回線ですので、Wi-Fi側だけを高速化してもインターネット速度が何百Mbpsになるわけではありません。

実際、Decoの5GHz無線区間自体は最大2401Mbpsでリンクしています。

つまり、Wi-Fiそのものには十分な性能があるものの、インターネット速度はVDSL回線側で頭打ちになっている
と考えられます。

これは故障ではありません。

今回の目的は「50Mbpsを500Mbpsにする」ことではなく、これまでWi-Fiが弱かった部屋でも、50Mbps前後の通信を安定して利用できるようにすることです。

Wi-Fiの「電波が強い」だけでは判断できない

今回あらためて感じたのは、Wi-Fiは単純に

「アンテナが立っている」

「Speedtestで何Mbps出た」

だけでは判断しにくいということです。

ルーターの近くで速度を測れば十分速くても、実際に使う部屋では電波が弱くなっていることがあります。

逆に、インターネット速度が50Mbps程度しか出ていなくても、Wi-Fi側に問題があるとは限りません。

今回のように、回線速度とWi-Fiの電波品質を分けて考えることが大切です。

Wi-Fiのヒートマップを作ると、「なんとなくつながりにくい」という問題を目で確認できます。

今回もDeco設置前後を測定することで、Wi-Fiのカバー範囲が改善したことを確認できました。

まとめ

今回の作業では、

  • インターネットがつながらない原因を特定・復旧
  • 既存Wi-Fi環境を整理
  • Decoを3台設置
  • au側とDeco側のSSIDを分離
  • NetSpotで設置前後を測定
  • Wi-Fiの弱いエリアが改善したことを確認

という対応を行いました。

インターネットが遅い・Wi-Fiがつながらないというご相談では、Wi-Fiルーターを交換するだけで解決するとは限りません。

回線方式、ルーターの位置、部屋の配置、壁、アクセスポイントの数などを確認しながら、原因を切り分けていくことが重要です。

ITサポートSORAでは、Wi-Fiやインターネットのトラブルについて、実際の利用環境を確認しながら改善方法をご提案しています。

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