みなさん、こんにちは。
埼玉県ふじみ野市のITサポートSORAの関口です。
先日、仕事で使用しているメインパソコンをDell製デスクトップパソコン XPS(8940)に更新しました。
新しい高性能パソコンでサクサク動くかと思いきや、Windows10セットアップ時からトラブル続出。
Windows10をクリーンインストールしてもトラブルが続き、トラブル原因を調べたところXPSに搭載されている「Killerネットワークアダプタ」の制御アプリが問題を引き起こしていました。
DellのXPSシリーズ、その他のPCメーカーで「Killerネットワークアダプタ」を搭載しているものは同様のトラブルが発生する可能性が高いので、情報をシェアしておきます。
Dell XPS(8940)ネットワークトラブル事例
Dell製デスクトップパソコン XPS(8940)(以下XPS)を購入しWindows10の初期セットアップを実施。
初期セットアップ後、WindowsUpdate、アプリのインストール等を行うも、以下のトラブルが続出しました。
【発生トラブル】
・Dellのオンラインアップデートが使えない(ドライバの自動更新ができない)
・Windows Updateが途中で止まる
・Google Chromeがインストールできない
・TeamViewerで接続エラーとなる
・マイクロソフトサイト(Office.com)にアクセスできない
・Youtubeにもつながらない
無線LANから有線LANに切り替えても、ネットワークアダプタ等のドライバを手動で更新しても状況は変わらず。
Dell製PCにプリインストールされている、Dellの専用アプリが不具合を起こしていると仮定し、Windows10をクリーンインストール。しかし、クリーンインストールでDell製アプリを削除しても症状は変わらない。
同一ネットワークに接続している他のPCは、上記のトラブルが発生していないことから、ネットワーク(ルータ・WiFi・DNS)の問題ではない。
逆に、XPSをモバイルルータに接続したところ、上記のトラブルはすべて解消される。
このことから、ネットワークとXPSの関係性によりトラブルが発生していると特定。
しかし、ネットワークに問題があると思えないため、XPSを疑って詳しく調べたところ、Dell製XPSパソコンで「Youtubeのみに繋がらない」との記事を発見。
DellのPCに標準でインストールされている「Killer_Network_serviceがYoutubeへのアクセスを妨げている」とのこと。
Killerネットワークサービスとは「インテルのワイヤレス製で、通信のラグ・遅延、およびパケット損失を最小限に抑えるネットワーク技術」とのこと。
Killer Network ServiceアプリとTeamViewerで動作検証したところ、「Killer Priortization Engine」をONにするとTeamViewerは接続エラーとなり
OFFにするとTeamViewerは正常につながる。
このことから「Killer Network Serviceアプリ」の「Killer Priortization EngineをONにする」と、特定のサイトで繋がらなくなることを確認。
XPSのネットワークトラブルの原因はKiller Network Serviceと特定できた。
Killerネットワークサービスは、ネットワーク帯域をコントロールするアプリのようですが、そのアプリがネットワークトラブルを引き起こしていました。
Killer Network Serviceを停止して問題解決
「Killer Network Serviceアプリ」の「Killer Priortization EngineをOFFにする」とすべて通信は正常に戻るため、問題はすぐに解決します。
しかし、私はKiller Network Serviceなるものを信頼できないため、以下の手順でWindowsのサービスから、Killer系のサービスを無効にして対処しました。
検索欄に「サービス」と入力しサービスを立ち上げる
サービス一覧からKillerサービス群を見つける
Killer Network Serviceを停止し、スタートアップの種類を「無効」にする。
これでXPSのネットワークトラブルは解決できましたが、1つだけ気になることがあります。
それは、Windows10をクリーンインストールしたにもかかわらず、なぜ、Killer Network Serviceがゾンビのように残っていたのか?という疑問です。
なぜKiller Network Serviceが残ったのか?
ネットワークトラブルの原因を「Killer Network Service」と特定するまでに時間を要しました。
その理由は、Windows10をクリーンインストールした時点で「Killer Network Service」が自動的にインストールされていたこと、インストールアプリ一覧に「Killer Network Serviceアプリ」が表示されなかったこと、このことにより「Killer Network Service」の存在を認識できなかったため。
C://windows/System32/drivers/RiveNetworks/Killer/
一昔前であれば、ネットワークアダプタのドライバ・管理アプリ等は、Windowsセットアップ後に手動でインストールするものでした。
しかし、最近はWindowsセットアップ時に必要なドライバ類は自動的にインストールされるようになっています。
おそらく、Killerのネットワークアダプタを搭載したパソコンは、初期セットアップ時に自動的に「Killer Network Service」と「Killer Network Serviceアプリ」がインストールされるのだと思います。
ドライバが自動的にあたり便利なようで、恐ろしい時代になったものです。
まとめ
XPSをモバイルルータに接続すると問題がなかったことから、とある特定のネットワーク条件になると、Killer Network Serviceは一部の通信を遮断するようです。
これまで「一部のパソコンで特定にサイトに接続できない」というトラブルが何件かありました。その際、別のネットワークにつなげるか、別のネットワークアダプタを使うことで問題解決しました。
しかし、今振り返ってみると、もしかしたら「Killer Network Serviceが問題を起こしていたのでは・・・」と思います。
どのようなネットワーク条件で、Killer Network Serviceが通信を遮断するか?まで検証できませんでしたが、DellのXPSパソコンをお使いの方、Killerネットアダプタを搭載したパソコンをお使いの方で、一部のサイトにのみ繋がらない等のトラブルが発生した場合はKiller Network Serviceを停止することをおすすめします。(自己責任でお願いします。)
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
コメント