みなさん、こんにちは。
埼玉県ふじみ野市のITサポートSORAの関口です。
自宅では「楽天ひかり」のインターネット回線を使用しているのですが、以前から自宅ネットワークで、ホームページが表示されない、YouTubeが再生できない、通信速度が極端に遅くなる現象が時々発生していました。
いずれも、ブラウザをリロードすると解消されていたのですが、最近その現象が頻発するようになったため、原因を調査した結果、楽天光から割り当てられたDNSサーバーとの通信エラーが原因でした。
今日は「DNS通信エラーによるネットワークトラブル」について書いていきます。
DNSとは
「DNS通信エラーによるネットワークトラブル」の前に、簡単にDNSについて解説します。
DNSとは、Domain Name Systemの略で、インターネット上でIPアドレスとドメイン名を変換する機能です。
インターネットの規格はIPアドレスでネットワークを構成しています。
しかし、IPアドレスだとわかりづらいため、ドメイン名という名前でやりとりできるようにするために、IPアドレスとドメイン名を変換するDNSサーバがうまれました。
みなさんは、いまit-sora.netという名前のドメインにアクセスしていますが、it-sora.netのホームページにアクセスするにはネットワーク上では以下のようなやりとりがされています。
- コンピュータがDNSサーバに、it-sora.netのIPアドレスを尋ねる
- DNSサーバがit-sora.netのIPアドレス(183.181.83.3)を応答する
- コンピュータは、it-sora.netのIPアドレスへhttpsで接続する
最近はパソコン以外にスマホやタブレット・ゲーム機がインターネットにつながるようになっています。
その場合、1台1台がインターネット上のDNSサーバに問い合わせるのは非効率のため接続先のルーターがDNSサーバへの中継をしています。
なお、ルータが接続先のIPアドレスを知っている場合(キャッシュがある場合)は、ルータはDNSに問い合わせずにIPアドレスを返します。
パソコンやスマホが、どのDNSサーバを参照するのか?の指示は、パソコンをネットワークに接続された際にDHCPサーバ(IPアドレスを管理する機能)より割り当てられています。
パソコンはDNSサーバーをルータとし
ルーターはプロバイダーから割当られたDNSサーバーを参照します。
DNS通信エラーによるネットワークトラブル
自宅では楽天ひかりをインターネットアクセス回線として利用しています。
以前、楽天ひかりではDNSサーバ障害による通信障害が発生しました。
その障害以降、ホームページへのアクセスエラー、スマホ・タブレットでのYouTubeの再生エラー、希に通信速度が極端に遅くなる現象が発生するようになりました。最近になり現象が発生頻度が多くなってきたため調査を開始。
ホームページへのアクセスエラーは”ERR_NAME_NOT_RESOLVED”であること、通信速度が遅くなった時に回線の通信速度を調べると規定値の速度は出ていること、自宅のデジタル機器すべてで現象が発生していることから、ルーターと楽天光のDNSの通信が原因と考えられました。
そこで、1台のPCでDNSサーバをルータからGoogleのDNS(8.8.8.8)に変更したところ現象が収まりました。
その結果から、楽天ひかりから割り当てられているDNSサーバーとの通信に問題があると特定されました。
スマホ・タブレット・ゲーム機器など、すべてのデジタル機器の参照先DNSサーバーを手動で変更するのは大変なので、ルータの参照先DNSをGoogleとAPINICのパブリックDNSサーバーへ変更しました。
その結果すべてのデジタル機器で通信が安定しました。
まとめ
今のインターネットシステムは、様々な仕組み・機能・サービスで成り立って、そのうちのどれか1つでも障害や不作動が生じると、ネットにつながらなくなったり不安定になったりします。
今回の現象も、時々DNSサーバへの通信がエラーになることが原因でした。
なぜ、DNSサーバーへの通信エラーが時々起きるのか?の根本原因までは不明ですが、ルータの参照先DNSを変更することで現象が収まったため様子見としました。
光回線や4G/5Gの普及により様々な機器がネットワークに接続されるようになり、ネットにつながっていることが前提の情報化社会になりましたが、ネットワークシステムは完璧ではないため、今回の不具合からも「つながらない」ことも想定しておくべきだと感じました。
なお繰り返しになりますが、上記の記事の内容は私のネットワーク環境と楽天ひかり間での不具合であって、楽天ひかり回線の全体の不具合ではありません。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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