みなさん、こんにちは。
埼玉県ふじみ野市のITサポートSORAの関口です。
先日、「Microsoftの警告画面が表示された」とのご相談を受けました。
詳細を確認したところ、Microsoftを偽った詐欺広告でした。
最近、詐欺広告の相談が立て続けにあり、残念ながら騙されてしまった方もいました。
そこで、今日はその件について書きます。
Microsoftのサポート詐欺にご注意を
お客様に詳しい状況をお聞きしたところ、パソコンでWeb版のFacebookを開きメッセンジャーのアイコンをクリックしたところ、いきなり警告画面が全画面表示されたとのこと。
facebookの画面を確認したところ、Facebookの広告欄に新しいメッセージとして通知のようなものが表示されている。
そして、その通知広告をクリックしたところ以下のサポート詐欺画面が表示されたとのこと。
Facebookのメッセンジャー通知を模した広告からサポート詐欺画面が表示される流れです。
サポート詐欺画面には以下のような記載があります。
マイクロソフト365の画面背景にWindows Defenderセキュリティーセンターとして、「すぐに当社にご連絡ください。当社のエンジニアが電話で削除プロセスを案内します。お使いのコンピュータは無効になっています。Windowsサポートに電話する(0101)xxxxx-xxxxx(無料通話)」
「このPCへのアクセスはセキュリティ上の理由からブロックされています。Windowsサポートに電話してください」
との案内が表示され、警告音が鳴り続けています。
パソコンの電源を長押ししてWindowsを強制終了しても警告画面が表示されるとのこと。
派手な警告画面と警告音が鳴り続けるので、直ぐに対応しなければと思うかもしれません。
しかし、上記のような画面が出ても落ち着いてください。
詐欺広告が表示されているだけでパソコンは何の問題もありません。
次に、Controlキー+Altキーを同時に押した後、Deleteキーを押してください。
Windowsのサインイン画面が表示されるので、サインイン画面右下のアイコンからWindowsを再起動すれば警告画面は消えます。
落ち着いて対処すれば問題ありません。
しかし、私のお客様でサポート詐欺に騙されてしまった方がいます。その経緯についても説明します。
Microsoftのサポート詐欺に電話するとどうなるのか。
お客様の画面には突然上記のような画面が表示されました。
その方は急ぎの調べごとをしていて、すぐに解決したいと思ったそうです。
警告画面に従いMicrosoftサポートに電話しました。片言の日本語を喋る外人が出て以下のような流れになったものだったそうです。
パソコンがロックされたので、それを解除したくお電話しました。
ご連絡ありがとうございます。私はMicrosoftのxxxxと申します。ロックを解除しますので、まずはリモートサポートをダウンロードして開いてください。
リモートサポートを開きました。
改めて私はMicrosoftのxxxxと申します。画面に社員証を表示しますのでご確認ください。これから解除についてご説明ます。
※画面にMicrosoft社員証が表示される。
ロックを解除するには解除費用としてx万円かかります。
費用を支払いいただければ直ぐに解除します。
ロックの解除をお願いします。
お支払いはAppleギフトカードで行います。
近くのコンビニに行きAppleギフトカードをx万円分購入してきてください。その際「店員に何に使われますか?」と聞かれるので「仕事で必要なアプリを購入するため」と答えてください。
この電話はつなぎっぱなしにしておいてください。
わかりました。
いまコンビニでAppleカードx万円分を購入してきました。
Appleギフトカード内に記載されているコードをパソコンに表示されている画面に入力してください。
わかりました。今コードを入力しています。
??、途中で入力画面がエラーとなりました。
どうしたらいいでしょうか?
申し訳ございません。こちらのシステム不備で入力エラーとなってしまいました。今入力されたx万円分は後日現金書留でご返却します。お急ぎのでした再度コンビニ行ってxx万円分のギフトカードを購入してきていただけますでしょうか。電話は繋ぎっぱなしにしてください。
わかりました。急いでいるので再度購入してきます。
Appleのギフトカードをを購入してきました。再度コードを入力します。
???また入力エラーとなりました。
申し訳ございません。再びこちらのシステム不備で入力エラーとなってしまいました。先ほど入力され分と今入力された合計x万円分は後日現金書留でご返却します。ただ2回失敗をしたために、ロック解除が難しくなりました。お急ぎでした再度コンビニ行ってXX万円分※のギフトカードを再度購入してきていただけますでしょうか。(※金額が一気に増える)
・・・分かりました。購入またコンビニで買ってきます。
お父さん、それサポート詐欺じゃない?
・・・
この光景を見ていたご家族が不審に思い、当方にご連絡いただいたことでサポート詐欺であることが発覚しました。
その後、購入したAppleギフトカードの停止を試みるためにアップルのサポートに電話しましたが、ギフトカードのコードは既に使われていました。アップルとしてはコードを使用したアカウントをロックするとのことでした。
警察にも通報しましたが、このような案件が多く、騙されたお金が戻ってくる可能性は非常に低いとのことでした。
幸いにデータが消されるやパソコンにウイルスを仕込まれるなどの悪さはされませんでした。
今回、同じコンビニで高額ギフトカードを立て続けに購入しているので、コンビニ側も疑問に思い声をかけてくれればよかったのですが、コンビニの店員は声をかけなかったそうです。
今回はAppleギフトカードを購入したお金を騙し取られ、サポートに電話していた国際電話通話料が発生しましたが、パソコン内部のデータのロックされたり、不審なアプリを仕込まれたりされなかったことが、不幸中の幸いでした。
お客様の要望により、念のため、Windowsパソコンを初期化して再度使えるように設定をしました。
まとめ
詐欺広告はWeb広告の仕組みを使用しているため、普通にパソコンを使っていても突然表示されます。
そのときに慌てて広告に表示されているサポート電話にかけるのではなく、一度深呼吸をしましょう。
次に、落ち着いてControlキー+Altキーを同時に押した後、Deleteキーを押してください。
広告画面はすぐに消えます。ただそれだけのことです。
慌てて電話すると、大切なお金を騙し取られてしまいますのでご注意ください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました
コメント