みなさん、こんにちは。
埼玉県ふじみ野市のITサポートSORAの関口です。
最近、OneDriveに関するご相談が増えています。
先日、「OneDriveでフォルダ共有したらインターネットショートカットになる」というご相談がありました。
調査の結果、これはOneDriveのバグである可能性が高いことがわかりました。
今日はこの問題について詳しく説明していきます。
OneDriveでフォルダを共有する手順
まず、OneDriveでフォルダを他者と共有する基本的な流れを説明します。
例えば、AさんがBさんと複数のWord・Excelファイルを共有したいとします。
Aさんは、OneDriveのフォルダ共有機能を使ってBさんと共有することにしました。
Aさんは自身のOneDrive上に共有フォルダを作成。
共有フォルダにWordやExcelのファイル群を保存。
続いて、共有フォルダを右クリックして共有を選択。
今回はユーザーを特定するためにBさんだけ(特定のユーザー)に共有リンクを発行します。
Bさんのウェブ版OneDriveの共有に、Aさんからの招待された共有フォルダが表示されます。
しかし、この時点ではまだBさんのPC上のOneDriveアプリにAさんとの共有フォルダは表示されません。
そこで、Bさんはウェブ版OneDriveから〔自分のファイル〕へのショートカットを作成します。
しばらくすると、BさんのPC上のOneDriveにも共有フォルダへのショートカットが表示されるようになります。
このショートカットをクリックすると、WordやExcelのファイル群が表示されます。
WordやExcelを開くと、アプリ版のExcelが開きます。
OneDriveでフォルダ共有時にインターネットショートカットになる不具合
上記手順でOneDrive内のフォルダを共有した際、招待された側の特定PCで共有フォルダを開くとウェブ版OneDriveになる現象を確認しております。
本来であれば、他者から発行された共有リンクをエクスプローラー上でクリックすると、エクスプローラーが開くのですが、特定のPCではウェブ版OneDriveが開いてしまうのです。
問題のエクスプローラーをよく見ると、リンクの種類が「インターネットショートカット」になっていることがわかります。
ウェブ版OneDriveからWordやExcelファイルを開くと、ウェブ版WordやExcelが起動します。
ウェブ版Word・Excelには一部機能に制限があるため、状況によっては使いづらくなる可能性があります。
なぜ一部のPCでのみ、共有リンクがインターネットショートカットになってしまうのでしょうか。
OneDriveでフォルダ共有時にインターネットショートカットになる原因
結論から言うと、この現象はOneDriveのバグである可能性が高いです。
インターネット上でも同様の不具合に関する質問が見られます。OneDriveのバージョンやMicrosoftアカウントの設定が影響している可能性があります。
この仮説を裏付けるため、以下の検証を行いました。
検証には3台のPC(PC1、PC2、PC3)を用意しました。全てWindows 11で、Microsoftアカウントが設定済みです。
各PC間で共有リンクを設定した結果、PC2のみで共有リンクがインターネットショートカットになることがわかりました。
このことから、特定の条件(Windows 11のバージョン、OneDriveのバージョン、Microsoftアカウントの設定など)が重なると、このバグが発生すると推測されます。
この問題の解消方法として、影響を受けているWindows 11 PCで以下の対策が考えられます:
- OneDriveのリンクを一度解除する
- OneDriveをアンインストールし、最新バージョンを再インストールする
- Microsoftアカウントそのものを変更する
※MSコミュニティでは、リンク解除、OneDrive再インストールでも解消しなかったとのコメントも見受けられます。
ただし、上記の作業を行う際は、OneDrive内のデータの整合性に十分注意しながら設定変更をする必要があります。
設定変更を誤るとOneDrive内のデータが失われる可能性があるため、変更の際は細心の注意を払ってください。
今回の検証では、PC2が業務使用中のPCでOneDrive内に多くのデータが保存されているため、OneDriveリンクの解除などの検証はできませんでした。
代替策:ウェブ版OneDriveからアプリ版Officeを開く
共有リンクがインターネットショートカットになる本質的な問題は、ウェブ版OneDriveからWordやExcelファイルを開くと、ウェブ版のWordやExcelで起動してしまうことです。
しかし、ウェブ版OneDriveからでもアプリ版のWordやExcelを開くことができれば、多少手間は増えますが大きな問題にはなりません。
ウェブ版OneDriveからアプリ版Officeを開く手順は以下の通りです:
今回、ご相談いただいたお客様にもこの手順をお伝えし、OneDrive側のバグが解消されるまでの代替案として提案しました。
ウェブ版OneDriveからExcelファイルを開きます。
ウェブ版Excelが表示されたら、「編集」から「デスクトップで開く」を選択します。
アプリ版Excelに切り替わります。
まとめ
今回は、OneDriveのフォルダ共有機能を使用した際に発生する可能性のある問題について説明しました。特定の条件下で、共有フォルダがインターネットショートカットとして表示され、ウェブ版OneDriveが開いてしまう不具合が確認されています。
この問題はOneDriveのバグである可能性が高く、Windows 11のバージョン、OneDriveのバージョン、Microsoftアカウントの設定などが影響していると推測されます。解決策としては、OneDriveのリンク解除や再インストール、Microsoftアカウントの変更などが考えられますが、データの整合性に注意が必要です。
代替策として、ウェブ版OneDriveからアプリ版Officeを開く方法を紹介しました。これにより、機能制限のあるウェブ版Officeの使用を回避できます。
OneDriveの共有機能は非常に便利ですが、時にこのような問題が発生することがあります。Microsoftによるバグ修正を待つ間は、代替策を活用しつつ、慎重にOneDriveを使用することをお勧めします。
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