みなさん、こんにちは。
埼玉県ふじみ野市のITサポートSORAの関口です。
先日、入間市の企業様より「2台のパソコンでOutlookの動作がおかしいので見てほしい」とのご相談をいただきました。
調査の結果、原因はOneDriveの同期設定にあることが判明しました。
その対策として、Outlookの設定をPOPからIMAPへ変更いたしました。
今回はその対応内容についてご紹介いたします。
OutlookアカウントをPOPからIMAPへ切替えサポート

お客様の事務所に伺い、詳しい状況をヒアリングしたところ、以下のような不具合が発生していました:
- Outlookを起動すると自動でファイルのダウンロードが始まる
- Outlookのデータが突然おかしくなる(メールが消える)
- 過去に受信したメールが再度受信される
- OneDrive内にOutlook関連のファイルが大量に生成されている
お客様はMicrosoft 365をご契約中で、OneDriveによるファイル共有を利用されています。
調査の結果、Outlookに不具合が発生していた2台のWindows 11端末では、OneDriveのバックアップ機能が有効になっており、「ドキュメント」フォルダ内のPSTファイルがオンデマンド同期の対象となっていました。
この設定により、Outlook起動時にPSTファイルのダウンロードがはじまり起動が遅くなること、またOutlookのPSTファイルに競合が発生し、複数のPSTファイルが生成されていました。
お客様は「PSTファイルをOneDriveで同期すれば、Outlookの送信データも自動的に同期される」とお考えでしたが、実際には不具合の原因となっていました。
状況をご説明している中で、お客様がふと「2台のパソコンで送信メールも同期できたら便利なのに…」とおっしゃいました。
実際、お使いのOutlookはPOP設定だったため、送信済みメールの同期はされていませんでした。
お客様が本当に望まれていたのは、「2台のパソコンとスマートフォンすべてでOutlookの送受信メールが同期されること」でした。
そこでこのタイミングで、OutlookをPOPからIMAPに変更することをご提案。
IMAPであれば、OneDriveとの同期によるPSTファイルの競合も回避でき、送受信メールもすべての端末で同期されます。
POPとIMAPの違いをご説明したところ、「IMAPに切り替えたい」とのご要望をいただきましたので、設定変更を実施することとなりました。
ちなみにPOPとは、メールサーバのメールをパソコンが受信をする仕組みです。

IMAPとは、メールサーバ上のメールをパソコンが見にいく仕組みです。

POPとIMAPの仕組みの違いは以下ブログで詳しく解説していますのでご参考ください。

Outlook POP→IMAP へアカウント切替作業

POPからIMAPへの変更にあたっての主な確認事項は以下のとおりです:
- 利用中のメールサーバーがIMAPに対応しているか
- メールサーバーの保存容量に問題はないか
- これまで受信したメールデータをどう扱うか
特に注意すべきなのはメールサーバーの保存容量です。
POPはメールをローカルに保存しますが、IMAPはサーバー上に保存する方式のため、一定の容量が必要となります。
今回のお客様は、初期設定で1GBの容量しかなく、それではすぐに不足するため、サーバー側の容量を50GBに増加させました。
その後、2台のパソコンのOutlookからPOPアカウントを削除し、IMAPアカウントで再設定。
過去のメールについては、従来のPSTデータをOutlookに取り込むことで、引き続き閲覧できるように対応しました。
さらに、スマートフォン(iPhone)にもIMAP設定を行い、送受信メールがすべてのデバイスで同期されるようになりました。
お客様からは「どの端末からでもメールが確認できるので、仕事がとても快適になった」とのお言葉をいただきました。
まとめ
ITサポートSORAで大切にしているのは、「単なるトラブル解決」ではなく「より快適で安心なIT環境をご提供すること」です。
今回も、OutlookとOneDriveの不具合を直すだけでなく「IMAPへの切替え」という根本的な改善提案をさせていただきました。
また、一般的なサポート業者では、作業項目ごとに料金が設定されていることが多く、POPからIMAPへの移行作業では高額になるケースもあります。
SORAでは作業時間単位でサポートしており、今回のような移行も1時間以内で完了しています。
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