新しいOutlookに切替えたらメール受信できなくなった

みなさん、こんにちは。

埼玉県ふじみ野市のITサポートSORAの関口です。

最近、Windows 11では、Outlook(new)のアイコンが表示されるようになりました。

Outlook(new)(新しいOutlook)は、Windowsメールの置き換え版で、旧Windowsメールは2024年12月にOutlook(new)に置き換えられる予定です。

先日、埼玉県春日部市のお客様から「WindowsメールをOutlook(new)に切り替えたらメールが受信できなくなった」というご相談をいただきました。

原因は、WindowsメールからOutlook(new)への切り替え処理に問題があることでした。

今日はこの問題について詳しく説明します。

目次

リモートサポート

新しいOutlookに切り替えたらメール受信できなくなった問題

お客様は、これまでWindowsメールで複数のメールアドレスを使ってメールを受信していました。

Windowsメールの警告文

先週頃から「2024年、WindowsメールとカレンダーはOutlookに切り替わります」というメッセージが表示されるようになりました。

Windowsメールから新しいOutlookへの切替えボタン

「新しいOutlookを試してみる」をクリックしたところ、メールの切り替えに失敗し、一部のメールアドレスでメールが受信できなくなったそうです。

Windowsメールに戻すこともできないため、メールを再び受信できるように再設定してほしいとのご依頼でした。

リモートサポートで状況を確認したところ、WindowsメールはすでにOutlook(new)に切り替わっていました。

お客様はWindowsメールで以下3つのメールアドレスをIMAP・POPで利用されていました。

  • Gmail(IMAP)
  • dion.ne.jp(POP)
  • auone-net.jp(POP)

WindowsメールからOutlook(new)に切り替える際、メールアカウントは自動的にOutlook(new)に反映され、Gmailなどは数回の認証だけでOutlook(new)に切り替えられるはずです。

Outlook(new)の画面

しかし、WindowsメールでPOPアカウントを使用していると、アカウント切り替え処理でエラーが発生します。

WindowsメールのPOP設定
WindowsメールでPOPを設定

このエラーの原因は、WindowsメールのPOPアカウントをOutlook(new)がIMAPアカウントとして認識してしまうためです。

新しいOutlookのIMAP設定画面

上記画面でサインインをクリックすると、IMAPとしての設定がはじまります。

IMAPアカウントの設定画面

WindowsメールのPOPアカウントのメールアドレスがIMAPに対応していれば、Outlook(new)に切り替える際にIMAPに変更するのも一つの方法ですが、今回お客様が使用していたdion.ne.jpとauone-net.jpはプロバイダがIMAPに対応していません。

そのために、Outlook(new)でメール受信が出来なくなりました。

対策として、dion.ne.jpとauone-net.jpはPOPでのメール再設定が必要になりました。

POPメールの再設定方法は主に3つあります:

  • Outlook(new)でPOPアカウントを再設定する
  • Outlook(Classic)でPOPアカウントを再設定する
  • Thunderbirdなどの別アプリでPOPアカウントを再設定する

お客様と相談の上、「従来の使い慣れたOutlook(Classic)で再設定する」ことにしました。

Outlook(Classic)でGmail(IMAP)とdion.ne.jp、auone-net.jp(POP)の3つのアカウントを設定し、メールの送受信ができるようにしました。

しかし、今度はOneDriveとOutlook(Classic)のPSTファイル同期問題が発生しました。

OutlookのPSTファイルの保存先を変更し、OneDriveバックアップとOutlookのPOPが同時に利用できるように再設定しました。

お客様は「何気なく新しいOutlookに切り替えただけなのに、ここまでの再設定が必要になるとは思ってもいなかった」とおっしゃっていました。

最近のWindowsでは新しい機能やアプリが追加されていますが、新しく変更することによるリスクがどこにも説明されていないため、上記のような問題が今後も起こると予想されます。

特にPOPでメール受信をしている人は、Outlook(New)がこれまでの仕組みと大きく異なるため、移行には十分な注意が必要です。

まとめ

最近のWindows 11パソコンでは、タスクトレイにまでOutlook(new)のアイコンが配置されています。

Windowsメールでも「新しいOutlookを試してみる」をワンクリックするだけで、一気にOutlook(new)に切り替わります。さらに、切り替えで不具合が起きても、Windowsメールに戻せない仕様(※)になっています。

※Windowsメールに戻す機能は存在しますが、非常に分かりにくい場所に隠れています。

Outlook(new)では、これまでのメールの仕組みを大きく変える仕様変更がなされています。

この変更を理解せずにOutlook(new)を使い続けると、やがて問題が大きくなっていく可能性があります。

そろそろ、Windowsに代わる新しいOSが登場しないと、すべてのデータをMicrosoftに支配される時代が来るのかもしれません。

今回のサポートを通して、そのような懸念を感じました。

心理カウンセリング空

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