みなさん、こんにちは。
埼玉県ふじみ野市でパソコンサポートを行っているSORAの関口です。
情報化社会の現代は、1人1台のパソコンを使って仕事をする時代のため、社員が増えるとパソコンが増えます。
しかし、パソコンを増設する際に、ネットワークトラブルが発生することがあります。
先日、所沢市の企業様より「事務所のネットワークが不安定になるので調べて欲しい」とのご依頼をいただき、調査した結果、パソコンを増設した際に追加したネットワーク機器が問題でした。
今日は「事務所のネットワークが不安定になる」トラブルサポートについて書きます。
事務所のネットワークが不安定になった原因
お客様事務所に訪問し詳しい話を聞いたところ「とあるときから、事務所のWindowsネットワークやインターネット接続が不安定になった。LAN内の共有フォルダにアクセスできない、インターネットにつながらないなどのトラブルが頻発する。パソコンを再起動するとつながるようになるけれど、トラブル発生頻度が高く、その都度再起動をしていたのでは仕事にならない」とのこと。
早速、事務所内のLANを調査開始。ブロードバンドルータからメインのスイッチングハブを経由して各パソコンにLAN接続されているネットワーク構成。
調査中、机の下にも小型のスイッチングハブがあるのを発見。その機器を調べたところネットワーク不安定の原因を特定できました。
お客様にお話を伺ったところ「社員が増えて、パソコンを増設した際にLANケーブルが足りなくなり、事務所に余っていたハブをパソコン設置業者が設置した」とのこと。
しかし、机の下に設置されていたのは、スイッチングハブではなくブロードバンドルータ。
このブロードバンドルーターは以前使用していたもので、IPアドレスが既存ルーターのIPアドレスと一緒で、しかも、DHCP機能まで有効になっている状態。
事務所のネットワークが不安定になっていた原因は、同一LAN内にデフォルトゲートウェイIPアドレスの重複と、IPアドレスを管理するDHCPサーバが混在していたためでした。
本来であれば、机下のブロードバンドルータをスイッチングハブに交換することが望ましいのですが、ハブの予備がなかったため、ブロードバンドルータのDHCP機能を無効にし、空いているIPアドレスに変更。その後、事務所のネットワークは安定化しました。
ルーターとスイッチハブのちがい
パソコンを増設した際にLANケーブルが足りずに、スイッチハブを使ってLANを増設することがよくあります。
この時、スイッチングハブとルーターの違いを理解しておかないと、ネットワークが不安定になります。
スイッチハブは、ネットワーク上に流れる電気信号を分けるのみで、それ以上の機能はなく設定も不要です。しかし、ルーターはネットワークを管理するために、主に以下の機能を持っています。
- プロバイダとの接続設定(ブロードバンドルータの場合)
- IPアドレス
- DHCP機能
- DNS機能
- Wi-Fi機能(Wi-Fiルータの場合)
最近のWi-Fiアクセスポイントにはブリッジモードとルーターモードがありますが、これはWi-Fiアクセスポイントをスイッチハブとして使うか、ルーター機能として使うかを切り替えるためです。
ネットワークを管理する機能は、ネットワークの仕組みを理解したうえで正しく設定して使わないとネットワークトラブルの原因となります。
下記のブログでもネットワークの仕組みについて解説しています。
お客様事務所のネットワークトラブルの根本原因は、パソコン設置業者がスイッチングハブとブロードバンドルーターのちがいを理解しないで、確認もせずに余っていたブロードバンドルーターを使ってしまったことです。
スイッチハブとルーターのちがいは、製品裏に記載されている機種名や型番を調べればわかりますので、LANケーブル増設の際は必ず機器を確認するようにしてください。
まとめ
パソコンを増設する際、新しいパソコンことばかりが気にかかり、LANケーブルが足りていなかったことはよくあります。
そういう時、焦って余っているネットワーク機器を代用してしまい、それがネットワークトラブルの原因になることがほとんどです。
最近はWi-Fiが主流になってきたためLANケーブルを気にする必要はなくなりつつありますが、Wi-Fiよりも有線LANの方が早く安定しているため、事務所などでは残り続けるでしょう。
事務所にパソコンを増設する際は、LANケーブルの有無を確認したうえで、足りないようであればスイッチングハブを購入しておきましょう。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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