全盲の視覚障害者の方へのパソコンサポート

みなさん、こんにちは。

ITサポートSORAの関口剛史です。

先日、全盲の視覚障害者の方から「パソコンの買い換えをサポートしてほしい」とのご依頼をいただきました。

詳しいお話を聞いたところ「今まで使っていたパソコンの読み上げソフトが動かなくなったので、パソコンを買い換えたい」とのこと。

今回は、パソコンの購入から設定・読み上げソフトのインストール、無線LANの設置、新しいパソコン説明までサポートさせていただきました。

今日は「視覚障害者の方へのパソコンサポート」について書いていきます。

目次

リモートサポート

視覚障害者の方へのパソコンサポート

PC-Talkerメニュー

ご依頼をいただいた方は全盲の視覚障害者Aさん

Aさんは、これまでWindows8のパソコンに読み上げソフト(PC-Talker)を入れて使っていました。

PC-Talkerとは視覚障害者向けの読み上げソフト。パソコンの画面に表示されている情報をすべて音声で読み上げる優れもの。

Aさんは、PC-Talkerが読み上げた情報を基にキーボードでパソコンを操作し、ウェブ閲覧からメールの送受信などをしています。

しかし、「ある日突然、読み上げソフト(PC-Talker)が起動しなくなり、この際にパソコンを買い換えたい」との、ご相談いただきました。

視覚障害者の方はパソコンを触れた感触が大切とのことで、Aさんと家電量販店に行き、触った感じで使いやすそうな13インチのHPのノートパソコン(Windows10)を購入し、Aさん宅でセットアップ開始。

最近、Windows10をマイクロソフトアカウントで使うとOneDriveへのバックアップ案内などが通知されます。しかし、このような通知はAさんにとって「わかりづらく非常に困る」とのこと。

そのため、新PCはWindows10をローカルアカウントでセットアップし、読み上げソフトのインストール。古いPCからメールデータなどを移行して、今までどおり使えるようにしました。

今までのパソコンとキーボードの配列が少し変わったため、触れた感じでわかるように、ポイントとなるキーにシールを貼りました。

また、これまでご自宅にWi-Fi環境がなく有線LANを使っていたとのことで、パソコン買い換えと同時に無線LANを導入し、パソコンもスマホもWi-Fiで使えるようにサポートしました。

ホームページの運営で意識したいこと

Aさんは「旅行に行くのが大好き」とのことでした。

しかし、目が見えないから、沖縄や北海道にただ行っただけは、どこに行ってもわからないそうです。

そのため、まずはホームページやブログなどろいろな情報を調べて「行ってみたい場所」を見つける。

次に「行ってみたい場所」を更に詳しく調べて、ご自身の中のイメージを膨らませて、イメージが大きく膨らんだ状態で、その場所へ旅行に行くと、心から楽しめるそうです。

最近は、お店などの口コミ情報も「心から書かれた口コミ」なのか「心ない口コミ」なのかがわかり、「心からの口コミ」多いお店にいくと外れがないそうです。

Aさんに「ホームページやブログを調べるときに困ることはどんなことですか?」と聞いたところ、「最近のホームページやブログは写真が多く、読み上げソフトでは対応できないところ」とのことでした。

例えば、飲食店のホームページやブログなどで「メニューはこちら」の後がメニューの写真になっていると、読み上げソフトはメニューを読み上げないため、何もわからないそうです。

また、ホームページの登録フォームも”全角”か”半角”なのか記載しておかないと、読み上げソフトが読めずに、登録時にどこでエラーになっているかわからないことが多いとのことでした。

Webサイトの規格では、視覚障害者の方にも写真情報が伝わるように、写真データには代替テキストを入れるように求められています。

しかし、ホームページやブログに掲載写真が多くなると、代替テキストを入れることを忘れてしまいます。登録フォームも見てわかるように作りますが、見えていない人が使いやすいかどうかを考えたことありませんでした。

今回、Aさんがパソコンを操作する姿を見て、読み上げソフトのでもわかりやすいサイト作りを再認識させていただきまました。

心理カウンセリング空

Windows10に求めること

Windows10のロゴ

Aさんの「壊れたパソコン」も合わせて確認したところ、WindowsUpdate後にSystemファイルの破損し、読み上げソフトが立ち上がらない状態でした。

画面上にはエラーメッセージがでていましたが、読み上げソフトが読めないため、Aさんにとっては「パソコンが壊れた」という感じになっていました。

これは、視覚障害者の方にとって大きな問題だと思います。

最近のWindows10は、WindowsUpdateの度に問題が発生したり、OneDriveバップアップをむやみに通知したりするなど、利用者にとって問題の多いOSになりつつあります。

一昔まえは、一般向けのWindows98,Me系と企業向けのWindowsNT,2000系に別れていました。

Windows98,Meはエンタテインメント機能が優先的に追加され、WindowsNT,2000は安定性と安全性が優先されていました。

Aさんのような視覚障害者の方にとっては、余計なことをしない安定したOSが求められます。

これからも安定してWindows10を使えるように、OSの原点回帰をお願いしたいものです。

まとめ

今回、はじめて視覚障害者の方のパソコンサポートをさせていただきました。

目が見えない方も、読み上げソフトを使い、私たちと同じようのパソコンを使っていることを学びました。

これから、ホームページやブログを作る際は、代替テキストを入れることを意識していきたいと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

パソコントラブルをリモートで解決しませんか

ITサポートSORAでは、パソコンのトラブルを解決するだけではなく、お客様の「困った」を「よかった」になるまで解決することをコンセプトに、お客様に寄り添ったパソコンのサポートを訪問(埼玉・都内)とリモートで行っております。

インターネットにつながっているパソコンであれば、リモート(遠隔操作)でトラブルの解決も可能です。

Windows11・OneDrive・Outlook・Officeなどで、お困りのことがありましたら、ご相談ください。

リモートサポート
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次