みなさん、こんにちは。
埼玉県ふじみ野市のITサポートSORAの関口剛史です。
最近はDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉をよく聞きます。
DX化と聞くと難しいイメージになると思いますが、要はITシステムを活用して日々の業務を効率化していくことです。
先日、埼玉県狭山市のお客様より「業務日報とタイムカードをIT化したいのでサポートてほしい」とのご相談がありました。
お客様との検討の結果、業務日報はキントーン(kintone)、タイムカードはキンコン(kincone)を使うことで決定。
タイムカード打刻はICカード(Suica)で打刻したいとのご要望のため、ICカードでタイムカードを打刻する方法を検証。
検証の結果、現時点で1番ベストなのが「Androidスマホ+NFC延長アンテナ」の組み合わせと感じ、お客様に提案しました。
今回は「タイムカードアプリでICカード(Suica)を使うベストな方法」についてブログを書きます。
キントーン(kintone)とキンコン(kincone)の連携
お客様は、これまで手書きの業務日報とタイムカードを使用し、業務日報に記載されている作業時間とタイムカードの勤務時間を月末に集計していました。
「集計業務に時間がかかるため、業務日報とタイムカードをIT化して、勤務時間と作業時間の自動集計したい」とのご要望。
また、業務日報とタイムカードの情報は1つのシステムで運用・集計・管理したいとのこと。
上記要件を満たすため、業務日報はサイボーズのキントーン(kintone)を利用、タイムカードはキントーンと連携できるキンコン(kincone)を利用することにしました。
キンコンでタイムカードを打刻したら、瞬時にキントーンへ情報が反映されます。
最近のタイムカードアプリは、在宅ワークにも対応するため、スマホのアプリ画面やWeb画面で「出勤」・「退勤」の打刻ができます。
お客様の会社では基本的に事務所に出社するため、ICカード(Suica)をICカードリーダーにかざすことで「出勤」「退勤」の打刻をしたいとのこと。
キンコンはパソコンのNFCカードリーダーに対応していないため、AndroidかiPhohe/iPadを使う必要があります。
上記条件で、シンプルに簡単に使えるよう、ICカードタイムカード打刻方法を検証しました。
タイムカード打刻を目的としたICカードリーダー検証
クラウドのタイムカードアプリキンコーンをICカードで利用する場合、キンコーンのICカード打刻の仕様は以下のとおりです。
iOS
■単体で利用可能なiOS端末
- iPhone 11 Pro / Pro Max
- iPhone 11
- iPhone XS Max
- iPhone XS / XR
- iPhone X
- iPhone 8 / 8 Plus
- iPhone 7 / 7 Plus
- iPhone SE(第2世代)
■カードリーダーとの接続が必要なiOS端末
- iPhone SE(第1世代)
- iPhone 6s / 6s Plus
- iPad Air 2
- iPad Air (第3世代)
- iPad Pro (第1世代、第2世代、第3世代)
- iPad (第5世代、第6世代、第7世代)
- iPad mini 4
- iPod touch (第7世代)
Android
- Android 9.0以上
検証前はiPadとBluetoothで接続するSONY製 RC-S390 FeliCaリーダーを考えていました。
しかし、iPadとRC-S390には以下の問題がありました。
- RC-S390 FeliCaリーダーは販売が終了している。(現在入手できるのは中古のみ)
- RC-S390は定期的に電力が必要。
- iPadとRC-S390のBluetooth接続が切れてしまった場合、再接続方法がわかりづらい。
上記の理由から、本体価格の安いAndroidスマホを使うことに決定。
しかし、AndroidスマホのICカード読み取り部は本体背面にあります。
社員が出勤した際にスマホ本体裏側にICカードをかざすことになるのですが、かざす位置によっては読み取りが遅くなることがあります。
そこで、もっとシンプルにICカードをかざせないかを考えたところ、見つけたのがNFC延長アンテナ(EXA-30)。
NFC延長アンテナは、スマホのICカード読み取り部とNFCアンテナ受信部(黒)を付けることで、ICカード読み取り部(白い台座)を延長することができるシンプルな装置。
NFC延長アンテナの台座部にICカードを置くだけで打刻が可能となりました。
AndroidスマホとNFC延長アンテナのセットアップ
Androidスマホは低性能で低価格なAQUOS wish(Android バージョン12)を利用。
AQUOS wishとNFC延長アンテナの接着はマジックテープを利用し取り外せる状態にしました。
お客様は2カ所に事務所があるため2台分のセットアップを実施。
キンコーンで社員分のICカードを読み取らせてハードウェア面でのセットアップは完了。
ソフトウェア面ではキントーンとキンコンを連携させ、キンコンでICカードを読み取ると、キントーンへ自動的に出勤・退勤時間が反映されるようになりました。
まとめ
お客様が「タイムカードをIT化しようと思ったきっかけが、これまで使用してきたタイムカード機のタイムカード用紙の販売停止となったこと」とのことでした。
「これまでも業務日報やタイムカードをDX化して業務効率を図りたいと思ってきたけれど、どうしていいかわからないから悩み続けていた」とのことです。
今回、キントーンとキンコンを導入したことで、勤務時間と作業時間が自動集計できるように、月末の集計作業の効率化へとつながりました。
タイムカードに関しては、離れた事務所の出勤状況も、キントーンでリアルタイムで確認できるようになり、よかったとのことでした。
DX化・IT化と聞くと難しく高額な費用がかかかると思われがちですが、今はいろいろなサービスがあり、そのサービスを上手く組み合わせて活用することで、小さなところから効率化できると、私も今回のサポートを通して実感しました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
コメント