みなさん、こんにちは。
ITサポートSORAの関口です。
先日、Googleウェブブラウザ「Chrome 68」の仕様変更があり、SSLという暗号化技術に対応していないホームページは「保護されていません」と表記されるようになりました。
これからのホームページは、常時SSLによる暗号化が主流になると思います。
その流れのなかで、お客様から「証明書の有効期限が切れたため、特定のホームページにアクセスできない」という問い合せをいただきました。
調査の結果、問題の原因は「CMOS」というパソコン本体の中にある電池切れでした。
今日は、パソコンの電池切れで、ホームページにアクセスできなくなる現象についてご紹介します。
パソコンの電池切れでホームページにアクセスできない原因
お客様より「証明書の有効期限切れで、特定のホームページにアクセスできない」という問題のお問い合せをいただき、詳しくお話を伺ったところ「アクセスできるホームページとアクセスできないホームページ」があるとのこと。
このことからアプリケーションレベルの問題であることがわかります。
遠方のお客様であることから、パソコン本体を発送していただき問題を調査しました。
パソコンは「2010年のNEC製PC-MY30DEZGA」 OSは「Windows7」です。
パソコンを立ち上げ現象調査を開始。
お客様のご報告のとおり、SSL対応のホームページにアクセスすると「このWebサイトのセキュリティ証明書には問題があります」「証明書の有効期限が切れています」と表示され、ページが表示されません。
実は、パソコンの起動時に、下記のメッセージが表示されていました。
CMOS Date/Time Not Set.
Press F2 to Enter BIOS Setup
CMOSとは、パソコン内部にあるボタン式電池のことで、その役割はパソコンの電源をOFFにしても正しい時刻を保持すること。
上記のメッセージは「COMS電池が切れたため時刻をセットできない」という意味。
正しい時刻をセットできない状態でWindows7を起動しているため、Windowsのシステム日時がパソコン発売当初の「2010年1月1日」になっていました。
その結果、Windowsシステム時刻とSSL接続時に参照する「サーバ証明書」の有効期限がズレてしまい、「証明書の有効期限が切れています」というエラーメッセージが表示される現象でした。
CMOS電池の交換方法
今回の問題の原因は、パソコン本体内部のCMOS電池切れによる、Windowsのシステム時刻のズレでした。
よって、CMOS電池を交換することで問題は解決します。
まず、パソコンの蓋を外します。「PC-MY30DEZGA」は本体裏の2カ所のロックを解除することで、パソコンの蓋が外れます。
こちらがパソコンの蓋を外した状態。とてもきれいな状態で、CMOS電池はマザーボードについています。
ボタン電池の種類は「CR2032」、家電量販店で250円ほどで販売されています。
マザーボードにふれないようにボタン電池を交換。
次にパソコンを立ち上げBIOSモードに入るため、NECが表示されているときにF2キーを押す。
BIOSの時刻を2010年から
現在の2018年に変更し
変更内容をセーブする。
Windows7を立ち上げると、Windows側も正しい時刻に変更されています。
SSL対応のホームページにアクセスし、正常に表示されることを確認。
Windowsをシャットダウンし、パソコンの電源を抜き2時間ほど放置。
その後、「CMOS Date/Time Not Set.」のエラーメッセージが表示されないこと、Windowsシステム時刻がずれていないことを確認し作業完了。
4.まとめ
今回の問題は、Windowsシステム時刻がズレたことでSSL接続がエラーになったことが原因でした。
Windowsのシステム時刻がズレると、SSL接続以外にも様々なトラブルが予想されます。
古いパソコンを利用されている方は、早めにCMOS電池の交換を検討してください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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