みなさん、こんにちは。
埼玉県ふじみ野市のIT/パソコンサポートの関口です。
新型コロナウイルスの影響で外出自粛となり、休校による動画で勉強、テレワークによる仕事やオンライン会議をする人が増えており、ネットワーク品質が重要になってきます。
最近は、自宅での通信はWi-Fi(無線LAN)が使われていますので、Wi-Fiの通信品質が低いと、リアルタイムでのライブ配信やオンライン会議で動画が乱れたり、音声が途切れたりします。
自宅では、ソフトバンク光でインターネット+Wi-Fi環境を構築していましたが、最近オンライン会議アプリなどで「ネットワークが不安定です」と表示されるようになりました。
そのため、光BBユニットを交換することで、Wi-Fiの通信品質を改善することにしました。
今日は、Wi-Fiの通信仕様と通信品質を改善する方法について解説をしていきます。
Wi-Fi(無線LAN)の通信規格
Wi-Fi(無線LAN)には様々な通信規格があり、通信規格によって通信速度が決まっています。
“Wi-Fiルータ”と”無線につなげる機器”は同じ規格で通信をするので、パソコンが高速通信の”IEEE 802.11ac”に対応していても、Wi-Fiルータが”IEEE 802.1g”までしか対応していないと、”IEEE 802.1g”で通信することになります。
Wi-Fiの通信規格
周波数 | Wi-Fi規格 | 最大通信速度 |
2.4Ghz | IEEE 802.11b | 11Mbps |
IEEE 802.11g | 54Mbps | |
5GHz | IEEE 802.11a | 54Mbps |
IEEE 802.11ac | 6.9Gbps | |
2.5Ghz+5GHz | IEEE 802.1n | 600Mbps |
IEEE 802.11ax | 9.6Gbps |
光BBユニット(Wi-Fiルータ)交換前の通信速度
自宅で利用してWi-Fiルータはソフトバンク貸与品の光BBユニット(EWMTA2.2)は2.4Ghz帯のIEEE802.1b/g/nに対応しています。
EWMTA2.2のWi-Fi通信速度を以下の方法で調査しました。
計測方法
- 計測機器:EWMTA2.2←→Surface Go
- 計測規格:IEEE 802.1 n
- 計測サイト:Fast.com (https://fast.com/ja/)
- 計測場所(光ユニットとの距離):部屋1(1m)/部屋2(7m)/部屋3(7m)
計測結果
部屋1(距離:1m)
52Mbps
部屋2(距離:7m)
9.5Mbps
部屋2で、部屋の扉を閉めた状態でオンライン会議をすると「ネットワークが不安定です」と表示されていました。
部屋3(距離:7m)
11Mbps
光BBユニット(Wi-Fiルータ)の交換方法
ここでは光BBユニットを交換する手順について解説します。ソフトバンク光回線を利用している方のみご参考ください。
光BBユニットとは
光BBユニットとは、ソフトバンク光を利用するためのブロードバンド+Wi-Fiルータです。
オプションパック(※1)料金(500円/月)を支払うことで、ブロードバンドルータのWi-Fi機能が使えるようになります。
※1:オプションパック(セット割)」とは、光BBユニットレンタル+Wi-Fiマルチパック+電話サービスをセットにしたサービスです。
光BBユニットの仕様
光BBユニットには、EWMTA2.2とEWMTA2.3の2タイプがあり、EWMTA2.3の方が高性能です。どちらも同じレンタル料金のためEWMTA2.3へ交換することにします。
EWMTA2.2のWi-Fi仕様
- 対応周波数:2.4Ghz 帯
- 対応規格 :IEEE802.1b/g/n
EWMTA2.3のWi-Fi仕様
- 対応周波数:2.4GHz/5GHz帯
- 対応規格 :IEEE 802.11b/g/n/a/ac
光BBユニットの交換方法
光BBユニットの交換は、ソフトバンク光のポータルサイトから申請できます。
ソフトバンク光のポータルサイトにログイン。”オプションサービスのお手続き”から”お申し込み中のサービスのみを表示”
光BBユニットレンタルの”お手続き”をクリックし次ページの重要事項を同意する。
光BBユニットオプションサービス利用情報確認画面になるので、EWMITA2.2が利用中でEWMTA2.3が未利用になっていることを確認したうえで最下段の”変更”をクリック
機器を変更するにチェックをつけ利用する機器をEWMTA2.3選択し変更後の登録内容を確認し申し込み
ポータルサイトで申請後、1週間程度で光BBユニットEWMTA2.3が送付されるので、手順に従って交換・設定し接続確認をする。
外した光BBユニットEWMTA2.2は指定された住所に発払いで返却する。
光BBユニット(Wi-Fiルータ)交換後の通信速度
新しい光BBユニット(EWMTA2.3)でのWi-Fi通信テスト実施。各部屋で通信速度の向上を確認。
計測方法
- 通信機器:EWMTA2.3←→Surface Go
- 通信規格:IEEE802.1 ac(※)
- 計測サイト:Fast.com(https://fast.com/ja/)
- 計測場所(光ユニットとの距離):リビング(1m)/部屋1(7m)/部屋2(7m)
※Surface Goの通信規格は”netsh wlan show interface”で確認
計測結果
リビング(距離:1m)
52Mbps → 73Mbpsへ向上
部屋2(距離:7m)
11Mbps → 71Mbpsへ向上
部屋3(距離:7m)
9.5Mbps → 49Mbpsへ向上
扉を閉めるとWi-Fiが不安定になるときの対応
Wi-FiルータとSurface Go間の通信テストは、部屋の扉をすべて開けた状態で行いましたが、部屋2で扉を閉めるとWi-Fi通信が不安定になります。
そのため、部屋2の入り口付近にWi-Fi中継器設置して、電波の品質を安定化させています。
Wi-Fi中継器はバッファロー製のものを利用していますが、EWMTA2.3とWi-Fi中継器のWPS機能で設定できました。
扉を閉めるとWi-Fiが切れる場合は、Wi-Fi中継器の設置を検討してください。
Wi-Fi中継器の詳細はこちらをご確認ください。
まとめ
Wi-Fiルータの無線規格をIEEE802.1 gからIEEE802.11acに変えたことにより、通信品質と速度が大幅に向上しました。
今回は、BB光ユニットを交換する方法をご紹介しましたが、市販の無線LANルータも、最新のものに交換することで、通信の安定化と高速化ができますので、Wi-Fi通信でお困りの方はWi-Fiルータの交換をご検討ください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
Wi-Fiがつながらない時の対応方法をまとめています
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