みなさん、こんにちは。
埼玉県ふじみ野市のITサポートSORAの関口です。
Windows標準のクラウドサービス「OneDrive」でトラブルが多く発生しています。
先日、群馬県のお客様より「Outlookを起動するとダウンロードがはじまり、Outlookの起動が遅い」とのご相談がありました。
調査の結果、今回もOneDriveのバックアップ機能が原因でした。
今回は「Outlookを起動するとダウンロードがはじまり起動が遅い」トラブルサポートについて書いていきます。
Outlookを起動するとダウンロードがはじまり、Outlookの起動が遅いトラブルサポート
ご相談いただいたお客様の環境は、仕事用のデスクトップパソコン(Windows11)と外出用のノートパソコン(Windows10)を同じマイクロソフトアカウントで使用。
どちらのPCにも会社のメールをOutlookに設定済み。また、OneDriveの利用してファイルを共有している。
いつからか、Outlookを起動が遅くなる現象が発生。特にノートPC側は、Outlookを起動するたびにダウンロードがはじまり30分以上起動しないことがほとんどとのこと。
リモートサポートで原因を調査した結果、2台のPCでOneDriveのバックアップ機能が動いており、かつドキュメントフォルダ内のOutlookのPSTファイルが同期対象になっていることが原因。
ノートPC側はファイルオンデマンド機能が有効の状態。
この状況下では、デスクトップPCでOutlookを使いPSTファイルが更新される度にOneDrive上のPSTファイルが更新される。
その結果、ノートPCのOutlookを起動すると更新されたPSTファイルのダウンロードがはじまり、Outlookの起動に時間がかかる。お客様はメールデータ容量が大きかったため、ダウンロードに30分以上の時間がかかっていました。
本来、OneDriveはドキュメントフォルダ内にOutlookのPSTファイルが存在する場合は、同期(バックアップ)はエラーとなり停止する仕様。
しかし、その仕様が中途半端なため、PSTファイルがあっても同期されてしまい、Outlook側に問題が発生してしまう。
お客様に原因を報告。お客様は「デスクトップやドキュメントフォルダが2台のPCで共有される機能は便利のため、今後も使いたい」とのご要望。
そのため、バックアップ機能は有効のままで、Outlookフォルダをドキュメント以外の場所に移しました。(手順は以下ブログをご参考ください。)
この際、OneDriveのファイルオンデマンド機能が有効の状態になると、PSTファイルが常に同期中になり、ファイルにアクセスできない現象が発生することがあるので注意が必要。
PSTファイルがOneDrive対象外になったことで、2台のPCともOutlookが直ぐに起動するようになりました。
ただ、PSTファイルをOneDrive対象外にしたことで、PSTファイルのバックアップはされないため、定期的に手動でバックアップするようにお伝えしました。
まとめ
OneDriveは仕様を理解し、正しく設定をして使えば大変便利な機能です。
しかし、ユーザーが仕様をしないままOneDriveが自動有効になっていること。ドキュメントフォルダ内にPSTファイルが存在する場合に同期停止する機能が正しく動かないことがOneDriveでトラブルを発生させている。
Windows11ではOneDriveのバックアップ機能が自動的に有効になります。
ユーザーにOneDriveの仕様を理解させないまま、OneDriveとバックアップ機能が自動有効になりPSTファイルの同期問題を解消させないままでいると、やがて大きな問題に発生していくのではと個人的には感じます。
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