みなさん、こんにちは。
ITサポートSORAの関口です。
2021年10月にWindows11が発売され約2年経ち、2025年のWindows10のサポート終了まで後2年となりました。
そろそろ、Windows 11への買い換えを検討されている方も多いのではないでしょうか。
パソコンの買い換えの際に悩みの1つになるのが、マイクロソフトのOfficeのライセンスだと思います。
2023年現時点で、個人向けのOfficeには4つのライセンスがあり、どのOfficeを買えばいいのか、悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで、Microsoft Officeのライセンスについて解説していきたいと思います。
オススメのOfficeは?
まず、Officeの選び方についての結論となります。
Officeには以下4つのライセンスがあります。
- サブスクリプション版
- 永続版
- プリインストール版
- ウェブ版
これらの選択肢の中で、どのOfficeが最適かは、利用者が何の目的でWordやExcelを使用するかによって異なります。
簡単にまとめると、以下のとおりになります。
- 最新版のOfficeを複数のデバイスで使用したい場合はサブスクリプション版
- 2台のパソコンで長期間使用したい場合は永続版
- パソコン購入時にOfficeが割安に購入できる場合はプリインストール版
- 最低限の機能で十分な場合はウェブ版のOfficeがおすすめです。
この結論の根拠については、以下で説明します。(Youtubeでも説明しています)
Microsoft Officeとは
まず最初に、Microsoft Officeについて解説します。
マイクロソフトのOfficeとは、Word、Excel、Outlook、PowerPoint、Accessなど、主にOfficeで使う業務アプリが入っているソフトウェア群の名称です。
個人で購入するOfficeには、Personal版とHome & Business版があります。
主な違いはPowerPointが使えるかどうかになります。
これらWord・Excel・Outlookを使うためには、Officeライセンス(利用権)の購入が必要です。
マイクロソフトOffice以外にも、似たようなソフトウェアがあります。有名なOfficeソフトとしては、Googleドキュメント、Open Office、WP Officeなどのアプリケーションがあります。
これらの商品は、Microsoft Officeよりも安く使えるなどの特徴がありますが、互換性や機能や操作性が異なることがあります。
このブログでは、皆さんが使われているMicrosoft Officeの選び方について解説していきます。
Microsoft Office 4つのライセンス形態
個人用のマイクロソフトOfficeには、以下の4つのライセンスタイプがあります。
このブログでは、パソコンにインストールして使用する3つのライセンスタイプ(サブスクリプション版、永続ライセンス版、プリインストール版)について比較検討していきます。
サブスクリプション版ライセンス
1年間の契約で購入し、更新するタイプのライセンスです。
永続版ライセンス:
ライセンスを一括で購入するタイプのライセンスです。
プリインストール版ライセンス:
パソコン購入と同時に購入するタイプのライセンスです。ポイントは、パソコン本体と同時に購入することです。
ウェブ版(ライセンスフリー)
ウェブブラウザを使用して利用するOfficeのウェブアプリです。マイクロソフトアカウントがあれば無料で利用できます。一部機能が使えない機能(Smartアートやマクロなど)があります。
Microsoft Officeライセンスの購入方法
Microsoft Officeのライセンス(サブスクリプション版と永続版ライセンス)を購入方法には、ダウンロードかPOSAカードから選びます。
ダウンロード版はPOSAカード版より手頃な価格で購入することができます。
POSAカードは家電量販店などで現金で購入できるため、インターネットを介さずに購入することが可能です。
Microsoft Officeの違い
この表は個人向けに販売されているOfficeライセンスの一覧となります。以下、個別に説明をしていきます。
Microsoft 365 Personal(サブスクリプション)
最初に、Microsoft 365 Personalはサブスクリプション版のライセンスについて説明します。
ライセンスはサブスクリプション形式です。契約期間中、Microsoftからライセンスを借りるようなイメージでOfficeを利用することができます。
価格は1年間で13.000円です。月額払いでの購入もMicrosoftサイトから可能です。
利用できるユーザー数は1人で、使用期間は1年間です。
Officeをインストールするデバイスの上限はなく、パソコン、タブレット、スマホなど、複数のデバイスにインストールすることができます。
ただし、同時に使用できるデバイスの数は最大5台です。
さらに、Officeライセンスに加えて、OneDriveクラウドが付属しています。保存容量は1TB(1000GB)です。
利用できるアプリケーションはWord、Excel、PowerPoint、Outlook、Accessです。
Microsoft 365 Family (サブスクリプション)
次に、Microsoft 365 Familyについて説明します。こちらもサブスクリプション版です。
価格は1年間で19.000円です。こちらもMicrosoftのサイトから月額払いでの購入も可能です。
基本的にはMicrosoft 365 Personalと同じですが、利用ユーザー数が6名まで使用できます。
イラストのように家族や小規模な企業などで、1人1人がパソコンを持ち、それぞれのパソコンにOfficeをインストールしたい場合におすすめです。
OneDriveは、1人につき1TBとなります。3人で使えば3TB使えるようになります。
機能面では、アカウントごとに利用時間やコンテンツフィルタリングの設定が可能です。利用アプリはPersonal版と同じです。
永続版 Office Personal|Home & Business
次に、永続ライセンス版のライセンスについて説明します。
永続版には2つのライセンスがあります。1つはOfficePersonal、もう1つはOfficeHome & Businessです。主な違いはパワーポイントの有無です。
料金はAmazonのダウンロード版でPersonal版が34,000円、Home & Business版が40,000円前後となります。
ライセンスは、サブスクリプション版とは異なり、利用期間は永続で、一度購入すればずっと使うことができます。
インストール台数は2台です。この後説明するプリインストール版とは異なり、パソコンを買い替えても、新しいパソコンで永続版ライセンスを使えます。
OneDriveは5GBまで使えますが、この5GBはOfficeに付属するものではなく、Windows 11で無料で使える保存容量となります。
使用できるアプリケーションは、Personal版ではWord、Excel、Outlook、Home & Business版ではWord、Excel、PowerPoint、Outlookです。
永続版と表記していますが、Officeはセキュリティ関連の保守サポート期間が発売から5年~7年となります。
現在発売されているOffice2021年の保守期間は2026年10月までです。
Officeライセンスの購入から5年ではなく、発売されてから5年間です。仮に2023年にOffice2021を購入するとサポート期間は約3年となります。
サポート期間終了後は、そのOfficeのアップグレードやバグ修正を期待することはできませんが、サポート終了後も使い続けることはできます。
プリインストール版 Office Personal | Home & Business
最後に、プリインストール版のライセンスについてご紹介します。
プリインストール版のライセンスは、パソコンと同時に購入するライセンスです。価格は購入するパソコンの機種、メーカーのキャンペーンなどにより価格が変わります。
例えば、2023年12月時点で、とある富士通製ノートパソコンの場合、Home & Businessが価格で17,900円となっています。
もしかしたら、既に本体代にOfficeの金額が多少は組み込まれている可能性もありますが、Home & Businessで19,000円であればお得かと思います。
ライセンスは、利用台数は購入したパソコン1台のみで、永続的に使えます。他のパソコンにインストールすることはできまん
購入したパソコンが壊れて使えなくなった場合、そのOfficeも使えなくなります。
それ以外、OneDriveや使用できるアプリケーション、Officeの保守期間は、永続版と一緒の考え方です。
どのOfficeがいいのか?(費用比較)
料金からどのOfficeライセンスがいいのかを試算します。
パソコン1台を5年間使用する条件で試算をします。
Officeの取得価格は、マイクロソフト365は13,000円、プリインストール版は18,000円、永続版は40,000円と仮定します。
この表を見ると、プリインストール版を18,000円で取得できた場合、プリインストール版が一番安く長く使えます。
3年間使用すると、サブスクリプション版と永続版はほぼ同じ金額になります。
4年目や5年目と継続して使い続けることで、サブスクリプション版が高額になってきます。
しかし、プリインストール版・永続版のOfficeサポート終了と共に新バージョンに切り替える場合は、5年目に追加でライセンス購入費がかかるので、トータル的にはサブスクリプション版がお得です。
もちろん、サポートが切れても永続版はそのまま使えますので、Officeのバージョンを上げるかどういかは、その時の状況で判断すればいいと思います。
3台以上のパソコンでOfficeを使う場合、サブスクリプション版が一番お得です。
どのOfficeがいいのか(利用シーン毎の比較)
ライセンスごとにおすすめの利用者をまとめていきます。
Microsoft365 Personalがオススメの人
オススメの人
- 1人でOfficeを使う
- パソコン・タブレット・スマホなど複数台で使う
- 最新のOfficeを使いたい
- OneDriveを使いたい
- サブスクリプションに抵抗がない。
Microsoft365は常にアップデートされています。
アップデートにより、新しいExcel関数が使えるようになったり、今後はコパイロットのようなAI機能も使えるようになると予測されます。
デメリット
更新費用が毎年かかるというデメリットもあります。先ほどの計算では、3年以降はサブスクリプション版の方が高額になります。
また、契約解除後にOfficeとOneDriveが一切使用できなくなるというデメリットもあります。特に、OneDriveに1TBのファイルを保存している場合、契約解除時にそのデータをパソコンに取り込む必要があります。
サブスクリプションを始めると解除が難しくなるという欠点もあります。
また、最近は料金が一方的に上がる傾向もありますので、今後も同じ金額で利用が続けられるかどうかに不安があります。
Microsoft365 Familyがオススメの人
オススメの人
- 複数人でOfficeを使う
- パソコン・タブレット・スマホなど複数台で使う
- 最新のOfficeを使いたい
- OneDriveを使いたい
- サブスクリプションに抵抗がない。
- アカウント毎にフィルタリング等を設定したい
例えば、お子様がパソコンを持つようになり、ワードやエクセルを使いたいという要望が発生した場合、ファミリーのライセンスで契約することをお勧めします。
また、ファミリーライセンスは会社での利用も認められているため、小さな会社で使うのもおすすめです。実際に私のお客様でもファミリーライセンスを導入されている方もいらっしゃいます。
余談となりますが、Microsoft 365 Personalの1つのマイクロソフトアカウントを使って複数人でOfficeを使っているところも見受けられます。
基本的に、Personalは1ユーザーまでのためライセンス違反になる可能性があることと、1つのマイクロソフトアカウントを複数人で共有して使うと、OneDriveのデータのやり取りが同期されてしまう可能性があります。
実際にOneDriveのバックアップ機能が有効になってしまい、異なる社員間でデータが同期されてしまったという事例もありました。
もしも複数の社員でサブスクリプション版のOfficeを検討されるのであるならば、Microsoft 365 Familyがおすすめです。
デメリットはMicrosoft 365 Personalと同じになります。
永続版 Office がオススメの人
オススメの人
- 自宅用や仕事用など、パソコンを2台で使う人
- Officeの基本的な機能で十分な人
- 一回の購入でOfficeを末永く使いたい人
- クラウド OneDriveをあまり使わない人
- サブスクリプションに抵抗がある人です。
デメリット
- 初期費用がかかること
- 永続版と言っても保守サポートはOffice発売から約5年間となっているため、長い目で見た場合、いつかはライセンスの買い換えが必要になること
プリインストール版 Office がオススメの人
オススメの人
最後に、プリインストール版ライセンスがおすすめの人についてご紹介します。
プリインストール版がオススメの人は、パソコンを1台しか使わない人で、パソコン 購入時に Office のライセンスが安く買えるタイミングである人です。
Home & Business版がを2万円~3万円代で買えるのであれば、プリインストール版もいいのかなと思います。
ただし、3万以上超えるようであれば、永続版ライセンスを買ったほうが長い目で見た時にお得になるかなと思います。
デメリット
- このプリインストール版ライセンスはそのパソコンでしか使えないという制約があること。仮に購入したパソコンが3年間で壊れてしまった場合、以降Office そのライセンスは使えなくなりますので、パソコン本体の耐用年数にライセンスが影響している点。
- それ以外はのデメリットは永続版ライセンスと同様。
まとめ
Officeのライセンスには、サブスクリプション版、永続版、プリインストール版、ウェブ版の4種類があります。
これらの選択肢の中で、どのOfficeがいいかは、利用者が何の目的でどのようにしてWordやExcelを使うかによって変わってきます。
簡潔にまとめると、最新版のOfficeを複数台のデバイスで利用したい方にはサブスクリプション版、2台のパソコンで長く使いたい方には永続版ライセンス、パソコン購入時にOfficeがやすく購入できる方にはプリインストール版がおすすめです。最低限の機能で利用すれば十分な方にはウェブ版のOfficeも使えるかもしれません。
以上がまとめとなります。皆様にとって参考になれば幸いです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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