みなさん、こんにちは。
ITサポートSORAの関口剛史です。
先日、埼玉県川越市のお客様から「Windowsが起動しなくなった。大切なデータがあるので救出してほしい」とのご依頼をいただきました。
電源やマザーボードの故障、Windowsのクラッシュ、ハードディスクの障害など、Windowsが起動しなくなる原因はそれぞれです。
そのなかで、ハードディスクの物理障害の場合、データの復旧がきびしい状況となるため、ハードディスク以外の障害であることを心で願いながら、パソコンサポートに訪問しました。
Windowsが起動しない原因
お客様事務所に訪問し、問題のパソコンを確認。
パソコンはDELLのデスクトップパソコン、OSはWindows10。
パソコンの電源を入れた時点で、ビープ音がなり、Dellのチェックツールで検査した結果、下記のエラーメッセージが表示。
ePSA 4236.23-Alert
Hard Drive 0 – S/N xxxxxxx, incorrect status =3E
Technical Support will need this infomation to diagnose the problem
Please record the information below.
Service Tag: 4G6RZ72, BIOS A09
Error Code:2000-0151
Validation:78153
Continue testing?
ハードディスク障害の警告メッセージ。
パソコンからハードディスクを取り出して確認。
TOSHIBA製の500GBのハードディスク。簡易ツールで診断した結果ハードディスクの物理障害の可能性が高い状況。
物理障害のハードディスクからデータを復旧するには、専用の機器と設備が整ったデータ復旧の専門業者へ依頼が必要。
その旨をお客様に説明し「復旧費用によっては、データを復旧したい」とのことでしたので、ハードディスクを預かり復旧業者へ見積依頼することに。
信頼の置けるデータ復旧業者の見極める3つのポイント
インターネットで「ハードディスク データ復旧」と検索をすると、多くの業者が表示される。
ハードディスクが壊れてしまい「いますぐにデータを復旧したい」と焦る気持ちになるが、データ復旧を依頼したら「高額費用を請求された」などの事例が多くあるため、依頼先は慎重に選ぶ必要がある。
以前、データ復旧の見積をとある業者に依頼したところ「復旧金額は2万~60万円」の間になりますと言われたことがある。「2万円と60万円の差はなんですか?」と聞いたところ「ハードディスクの障害状況と復旧するデータ量により値段が変わります。最終的な金額は実際に復旧をしてみないとわかりません」とのこと。
2万円~60万円の見積もりでは金額が乖離し過ぎて安心して依頼することはできない。
また、壊れたハードディスクを業者に送付しデータ復旧を依頼したところ「最初、復旧費用は30万円ですと言われ、断ると15万円にまで値下げした」という事例もある。
ハードディスクが壊れてしまい大切なデータを失いそうで落ち込んでいるところに、高額な復旧費用の請求は追い打ちかけるような状況。
そうならないためにも、信頼の置けるデータ復旧業者へ依頼するのが1番。
信頼の置けるデータ復旧業者を見極める3つのポイントは以下のとおり。
ポイント1.データ復旧料金が明確なこと
まず、データ復旧料金が明確に記載されている業者を選ぶこと。
ハードディスクの障害は、論理障害と物理障害の2種類で、障害レベルが軽度~重度に分かれている。
安い 復旧費用 高い
論理障害(軽度・中度・重度) < 物理障害(軽度・中度・重度)
参考までにハードディスクメーカーのバッファロー社のデータ復旧費用の目安は上記のとおり。
また、データ復旧費用の他に、復旧したデータを返送する際のメディア料金(DVD,USB,ハードディスク)代も別途かかるので、その料金も事前に確認しておくこと。
ポイント2.復旧可能なデータのリストがもらえること
次に、データ復旧を正式依頼する前に「復旧可能なデータリスト」を事前にもらえる企業を選ぶこと。
ハードディスクの障害状況によっては「すべてのデータを復旧する」ことはできない。
高額な料金を支払ってデータを復旧したのに「必要なデータが復旧できていなかった」ということがないように、復旧費用を支払う前に復旧可能なデータリストの提出を依頼すること。
ポイント3.日本データ復旧協会(DRAJ)の会員企業であること
最後に、日本データ復旧協会(以下DRAJ)の会員企業から選ぶこと。
データという目には見えない大切なものを「なんとかして、すぐに復旧したい」という思いにつけ込んで、ハードディスク・データ復旧業界では「高額な料金が請求される」という問題が、以前からある。
その問題から、業界の健全化を目指して設立されたのがDRAJ。
DRAJの会員は、ハードディスクを販売するメーカーや昔からデータ復旧を専門に行ってきた企業ばかり。
格安データ復旧企業に比べると、DRAJ会員企業の復旧費用は高めに感じるかもしれない。
しかし、大切なデータを安心して復旧できる企業を選ぶことが大事だと、私は思う。
ハードディスク障害からの「データ復旧」サポート
お客様から預かったハードディスクをDRAJ会員企業のA社へ送付し、初期調査をした結果「リードエラーによる物理障害」であることであることが判明。
調査結果を基に「復旧可能データリスト」と「データ復旧見積」を確認。
「復元可能データリスト」をお客様にも確認していただき「必要なデータが含まれている」とのことから、A社にデータ復旧を正式に依頼。
数日後には復旧データが届き、お客様の新しいパソコンに復旧データを戻しました。
まとめ
パソコンのハードディスクはいつ壊れてもおかしくありません。大切なデータは外付けハードディスク等にバックアップすることが大切です。
しかし、日々忙しいと「バックアップすること」を忘れてしまうものです。
今回サポートのご依頼いただいたお客様も「最近更新した1番重要なデータ類のバックアップ」ができていませんでした。
ハードディスクが壊れデータ復旧を依頼する際は、焦らずに信頼の置けるデータ復旧業者へ依頼しましょう。ただ、データ復旧費はそれなりにかかります。
データ復旧費用を考えたら、やはり外付けハードディスクを購入して日々バックアップすることが費用対効果の面でも1番の対策になりますので、面倒でも日々バックアップをしておきましょう。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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