前回の記事でも書きましたがThinkpad8でWifi接続をしながらBluetoothキーボードとマウスを利用していると、キーボードが暴走したりマウスがカクついたりする問題を検証した結果、BluetoothとWifi(無線LAN)の電波干渉が原因のようです
BluetoothとWifiの電波干渉とは
BluetoothもWifiも電波で通信をする技術。
BluetoothとWifi(IEEE802.11 b/n/g規格)は同じ2.4GHzの周波数帯を利用します。
Wifi通信とBluetooth通信が同時に行われると電波が干渉して出力数が弱いBluetooth機器が影響を受けるのです。
これが、インターネットを見ながら(Wifi通信中)Bluetoothマウス(Bluetooth通信発生)を操作するとマウスがカクつく原因でした
対策1:5GHz帯の無線LANを利用する
いま外出先で利用してるWifiルーターが
NEC製の MR03LN Wifiルーター。
このルーターは5Ghz帯のIEEE802.11a規格に対応しているため、
Thinkpad8とMR03LNルーターを5Ghz帯で通信をしたところ、
Bluetoothマウスのカクつきは改善された。
ただし、5Ghz帯は気象レーダーなどでも利用されている電波帯域の為、IEEE802.11aの無線LANを屋外で利用することは電波法で禁止されている。
また、IEEE802.11aを屋外で利用出来るようにするためのDFSという技術にMR03LNが対応しいていない
対策2:Bluetoothテザリングを利用する
MR03LN はBluetoothテザリングにも対応しているThinkpad8とMR03LNをペアリングして、Thinkpad8をBluetooth経由でインターネットに接続をすればBluetoothの電波が干渉することもなくBluetooth機器を快適に利用できる。
ただしBluetoothテザリングは通信速度がWifiよりも遅いため、大きいデータのやりとりには不向き。
対策3:起動順番を意識する
それでも2.4GHz帯の無線LANを利用する使用するときがある。
例えば、カフェなどのWifiスポットで接続をする場合、現在の我が家の無線LANルーターなど5GHz帯の無線LANに対応していないところも多く、その場合、Thinkpad8を2.4GHz帯で利用する必要がある。
実はこのBluetoothと2.4GHz無線LANの電波干渉の問題は、電波規格策定当初より問題視されていたこと。
よって、その対策としてBluetoothにはVer1,2以降よりAFHという干渉回避の仕組みが組み込まれている。
この仕組みは、Bluetooth側がBluetooth機器との接続ネゴシエーションを行うときにWifiと干渉する帯域をスキャンして干渉する帯域がある場合は、その帯域をBluetooth通信に使わないようにするもの
この原理からすると、先に2.4GHz帯のWifi通信を確立してから各機器のBluetoothの接続を行うことで、Bluetoothの干渉をある程度回避できるようになる
Thinkpad8でBluetoothキーボードの暴走が起きたり起きなかったりした原因がこのBluetoothとWifiの起動順番の違いにより起きていたと思われます。
対策4:2.4GHz帯Wifi通信中はBluetooth機器を利用しない
いちばんシンプルな対策方法ブラウザの全てのデータを受信し終わってから文字入力をしたりマウスを動かすなどをすれば、それほど問題は起りません
まとめ
このBluetoothとWifiの干渉問題が、一般的な問題なのか、Thinkpad8の既知の問題なのか、それともたまたま自分のThinkpad8だけの問題なのか、それはわかりませんが、Andoroid(SHARP AQUOSPAD)で
2.4GHz帯の無線LANとBluetoothキーボードを併用して利用してたときは起きなかった問題でした。
電波干渉の問題なのでファームウェアで解決出来る問題ではなさそうですが、ソフトウェア的な対策ができれば、いちばんいい対策なのだと思います。