みなさん、こんにちは。
ふじみ野市でITサポートを行っているSORAの関口です。
お客様より、パソコンにつないでいる「外付けハードディスク”内のフォルダにアクセスできなくなった」。
ハードディスクには、大切なデータ・写真が保存されているとのことで、「なんとかデータ復旧をして欲しい」とのご依頼がありました。
ハードディスクには重要なデータが保存される場所ですが、その一方でハードディスクはいつ壊れてもおかしくない部品です。
今回は論理障害を起したハードディスクからデータを復旧する手順をご紹介します。
ハードディスクに起こりうる2つの障害
すべてのデータが保存されている重要なハードディスク。パソコン動作中、ハードディスクは常に動くので、パソコンの中でも壊れやすい部品です。
ハードディスクには、2つのパターンの障害が起きます。
ひとつが、ハードディスク本体の機械的な故障によるハード障害、もうひとつが、ハードディスク内のファイルシステムのデータ破損による論理障害です。
ハードディスクのハード障害の場合、ディスク内のモーターやベアリング・電源周りの故障が主で、その場合、破損したハードディスクからデータを復旧するには、設備の整った専門業者に依頼をする必要があります。
しかし、論理障害の場合は、ファイル復元ソフトを使うことで、データを復旧できる可能性があります。
今回の不具合状況
お客様よりお預かりした外付けハードディスクはBUFFALO製 HD-LS1 保存容量1TBのハードディスクです。
パソコンにハードディスクをつなぎ、まずはハードディスクの起動・動作確認。ハードディスクの起動時・動作時に異音はなく、電源周りも正常に作動している模様。
ハード障害の可能性は低い状態。
次に、Windowsのエクスプローラから、外付けハードディスクの状況確認。外付けハードディスクはディスクドライブとして認識されている状態。
しかし、ハードディスク内のデータにアクセスしようとすると、”ドライブxxにアクセスできません。パラメーターが間違っています。”もしくは”ドライブxxを使うにはフォーマットする必要があります”というエラーが表示されます。
ここで”ディスクフォーマット”を選択するとデータ復旧が難しくなりますので、必ずキャンセルを選択します。
上記の状況から、今回はハードディスクの論理障害と断定。
ファイナルデータ10を使用してデータ復旧
続いて、市販のデータ復元ソフト(ファイナルデータ10)を使用してデータ復旧を試みます。
ファイナルデータ10がインストールされているパソコンに、外付けハードディスクを接続。
ファイナルデータを起動し、スキャン(調査)するハードディスクドライブを選択します。
すぐに、ディスク内のスキャンが開始されます。
しばらくすると、クラスタスキャンのメニューが表示されます。クラスタスキャンとは、ハードディスクを念入りに調査すること。
念入りに調査をすることで、データを復元できる確率が高まります。
しかし、ハードディスク内を念入りに調査するため、1TBの場合約20時間以上の時間がかかります。
まずはクラスタスキャンをせずに復元結果を確認します。
クラスタスキャンをしなくても、ハードディスク内のデータを認識することができました。
パソコンに、データ退避用のハードディスクを接続します。
ファイナルデータのスキャン結果画面で、画面左側の復元するフォルダを選択。
画面右側から復元するフォルダ内のフォルダ・データを選択。全て復元する場合は”Ctrl+Aキー”で全選択をします。
次に”復元”アイコンを押し、復元先をデータ退避用のハードディスクに指定して、データを復元します。
このアプリは、一括選択・一括復元ができないので、少し操作が面倒です。
幸い、今回はお客様が望む全てのデータが復元できました。復元したデータ容量は111GBでした。
論理障害を起したハードディスクは、フォーマットをすれば、ふたたび使えるようになりますが、BUFFALO製 HD-LS1は5年前に発売された機種。
今後の信頼性を考え、新しい外付けハードディスクへの買い換えをご提案後、新しい外付けハードディスクに、今回のデータをそのまま復元してお客様にお渡ししました。
まとめ
今回は、ハードディスクの論理障害であったため無事に全てのデータを復旧することができ事なきを得ました。
しかし、ハードディスクはいつ壊れてもおかしくはありません。
重要なデータは、別途DVDなどの外部メディアにコピーをしておく、もしくは、もう1台のハードディスクと常に同期をしておくなどの対策が必要になります。
今回のお客様には、パソコン内のハードディスクと外付けハードディスクを同期する設定も行いました。
今回のオススメアイテム
■ハードディスクの論理障害であれば復旧できる可能性大です。
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