ITサポートSORAの関口です。
新年度になり、4月からスマートフォンを使い始めた方も多いのではないでしょうか。
私の中学1年生の息子も4月からスマホを持ちはじめ、早速LINEで友だちとやりとりしているようです。
息子から、「LINE通話(電話)は無料だから、時間を気にせずに話をしても大丈夫だよね」と質問されました。
LINEの画面で、友だちをタップすると「無料通話」と表示がされるので勘違いする人が非常に多いのですが、LINE無料通話は「通話料が無料」のだけで「通信料」が別にかかります。
スマホの「通話料」と「通信料」の違いを理解しておかないと、通話相手に迷惑をかけたり、「通話料」よりも「通信料」の方が割高になったりすることがあります。
今日は、スマホの「通話料」と「通信料」の違いを理解しながら、LINE無料通話の使い方を考えていきます。
スマートフォンの「通話料」と「通信料」の違い
ドコモ/au/ソフトバンクの大手3社、格安SIMを提供する各社。各社とも様々な料金プランがありますが、スマホの料金プランは必ず「通話料」と「通信料」に別れています。
では、「通話料」と「通信料」はなにが違うのでしょうか?
それは利用するネットワーク網の違いです。
電話番号を使う「通話」や「SMS」は電話回線網を使い、それ以外の「通信」はインターネット網を使います。
電話回線網の利用料金は、一般的には30秒/20円といった「通話時間」に対しての従量制ですが、最近はドコモの「カケホーダイ」やYmobileの「10分間は無料通話」などの定額制プランもあります。
インターネット網の利用料金は、1ヶ月5GB/5000円/月といった「通信量」に応じた定額制がほとんどです。格安SIMは1ヶ月あたりの「通信量」を1GBと小売りにすることで定額料金を抑えています。
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話を本題に戻し、LINEの「無料通話」とは「通話料」のことなのでしょうか?それとも「通信料」のことなのでしょうか?
スマホの「通話料」と「通信料」の違いが理解できると、なぜLINEで無料通話ができるのか?がわかります。
LINE無料通話の仕組み
LINEはインターネット網を使用するアプリケーションです。
LINEで、友だちとメッセージや画像をやりとりすると「通信量」を消費します。実はLINE無料通話も音声をデータに変換して「通話」をするため「通信量」を消費します。
よって、LINE無料通話を正確に表現すると「通話料はかかりませんが、通信量は消費します」となります。
では、LINEで通話すると、どのくらいの「通信量」を消費するのでしょうか?
『比較情報.com』さんの調査によると、LINE通話が1分間消費するデータ容量は約0.37MBとのことです。
では、格安SIMなどで1GB/月で通信容量を契約している場合、LINE通話がどのくらいできるのでしょうか?
測定時のネットワーク環境や通信状況により前後すると思いますが、音声通話だけなら1GBで44時間以上可能です!
3GBでは100時間以上になるので、多くの人はMVNOの中でも月額料金が低い音声通話プランの1~3GBプランで充分に満足できるのではないでしょうか。
とのことです。
しかし、スマホはLINE以外にも、メールや地図、様々なアプリで通信量を消費するため1GB/月はギリギリの契約プランです。格安SIMなど通信量を抑えたプランに契約している人にとっては「不要な通信」は避けたいのが正直なところです。
よって、LINE無料通話は「使い分ける」必要があるのです。
電話とLINE無料通話を使い分ける方法
LINE無料通話は、発信者・受信者ともに「通信量」を消費します。よって、LINE無料通話は「正しく使い分ける」必要があります。
では、どのような場合にLINE無料通話を使えばいいのでしょうか?
LINE無料通話を使用した方がいい場合
- 「通話」の定額プランに入っていない場合、「通話」は30秒/20円の従量制です。仮に10分間通話すると400円の「通話料」がかかります。その場合は、LINE無料通話の方がお得に「通話」することができます。
- 発信者・受信者共に1ヶ月10GB以上の「通信量」を契約していれば、LINE無料通話で「通信量」を消費しても気にはならないでしょう。ただ、大容量の通信は通信料が割高になります。
- 自宅のWi-FiやCafeなど無料Wi-Fiにスマホをつなげれば、スマホの「通信量」は消費しなため、実質無料でLINE無料通話ができます。
電話を使用した方がいい場合
- 「通話」の定額プランに加入している場合は、普通の電話を使うことをオススメします。なぜならば、LINE通話などインターネット網を介したVoIP通話は、回線状況により通信遅延が生じる可能性があるためです。
- 仕事などで電話をするときは、電話を使うことが基本的マナーです。電話は発信者が通話料を負担しますが、LINE通話は発信者・受信者共に通信量を負担するからです。
- 息子のスマホの契約はYmobileの「10分間の無料通話」と「1GB/月の通信量」です。息子にはLINE通話ではなく普通に電話するように説明しました。タダで通話できるとなると、どうしてもダラダラと会話をしていまいますが、10分間という制約があれば必要事項だけを伝えようと考えるからです。
まとめ
LINEは写真や動画を簡単に送付すること、無料通話もできるので、何でもかんでもLINEでやりとりしたくなります。特に息子の世代はそれが当たり前のようです。
しかし、LINEでやりとりすると必ず「通信量」を消費します。
スマホの料金プランは「通話料」と「通信料」の2つに別れています。そして月の「通量容量」が増えれば増えるほどスマホの月額利用料(通信料)は高額になります。
「LINE無料通話」という言葉を目にしたとき、「なぜ、LINEは無料で通話をできるのか?」をしっかり考えておかないと、逆にスマホの月額利用料金(通信料)が高額になってしまう可能性があります。
LINE無料通話は「通話料はかかりませんが、通信量は消費します」
「ただより高いものはない」ということわざがあるように、無料でサービスを提供できる背景を理解しておかないと、これからは逆に高くつく時代になると思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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