みなさんこんにちは。
ふじみ野市でITサポートを行っているSORAの関口です。
Amazonの電子書籍サービスのKindleは、スマホのKindleアプリやe-inkタイプのKindle Paperwhiteなどの電子書籍リーダーで手軽に電子書籍を読むことができます。
また、Kindleサービスの優れている点が、読書中に「この文章はいいな!」と思ったところにハイライト(マーカー)を付けられること。
ハイライトは全てのKindle PaperwhiteやスマホのKidleアプリ間で同期されエクスポートも可能です。
前回の記事で、自炊したビジネス書をKindlePaperwhiteで読む方法をご紹介しましたが、前回ご紹介した方法では、文中にハイライトを付けたり、それをKindle間で同期させることはでません。
流し読みする本であればいいのですが、お気に入りの本や学びになる本は、気になったところにハイライトを付けてまとめておきたいところ。
そこで、今日は自炊したビジネス書を、Kindleで購入した電子書籍の様に、Kindle Paperwhiteでハイライトを付ける方法をご紹介します。
必要なものの準備
下記の器材、アプリケーションが必要になりますので、事前に準備・インストールしておきます。
器材
- 富士通 ScanSnapスキャナ
- 裁断機
- カッター
- Kindle Paperwhite
- スマートフォン(Kindleアプリインストール済み)
アプリケーション
- PDF加工ソフト (PDFファイルを画像化できるもの)
- e.Typist NEO V15(文字認識OCRソフト(有料))
- Kindle Previewer(mobiファイル変化ソフト(無料))
- Kindle パーソナルサービス(Kindleデータ同期サービス (無料))
PDFファイルを画像化
前回の記事の続きからはじめます。ScanSnapでPDF化したファイルの余白をトリミングで削除します。
次にPDFファイルを画像ファイルとして保存をします。Adobe Acrobat Xの場合、”ファイル”→”名前をつけて保存”→”画像”→”JPEG”の順で保存をします。
1ページ、1ページが1枚の画像ファイルとして保存されます。
e.Typist NEO V15で文字認識とepubファイル化
事前に文字認識ソフト e.Typist NEO V15(OCRソフト)をインストールしておきます。
e.Typist NEOを起動し、メイン画面の”ファイル”から2項で保存したJPEGファイルを全て読み込みます。
次に、”レイアウト”アイコンをクリックし、読み込んだページのレイアウトを認識させます。
レイアウト認識後、レイアウト結果をひととおり確認します。図や表と組み合わされたページで、図や表に含まれる文字を文字認識してしまうと、文字化けの原因になりますので、図が含まれるページのレイアウト結果を重点的にチェックをします。
図が表が含まれるページは、図領域と文章領域のレイアウト枠を設定します。ここで図領域に設定したものがKindle Paperwhiteでも表示されます。
レイアウト枠設定後、”認識”アイコンを選択。文字認識処理がはじまります。e.Typist NEO V15は、認識率がかなり高いですが、それでも、見出しにアイコン・マークが含まれている箇所は、うまく文字認識ができず文字化けをします。
文字化けしそうなページを目視確認し、必要な場合は文字を修正します。
※完璧に修正するのは大変なので、自分が読める程度まで修正をオススメです。
認識文字の修正後、”名前を付けて保存”→”ファイルを種類”を”電子書籍EPUB3”を選択します。
”文章情報入力”アイコンを選択、本のタイトルを著者名を入力します。
保存オプションの”画像保存”を”図領域”を選択し”保存”をします。
電子書籍(EPUB3形式)ファイルが保存されます。
Kindle Previewerでmobiファイル化
Kindle Previewerをダウンロードしインストールしておきます。
Kindle Previewerを起動し、3項で作成したEPUB3形式ファイルをドラッグ&ドロップでコピーします。
自動的に変換処理がはじまります。しばらくするとKindle用の電子書籍(mobi)ファイルが作成されます。
Kindleパーソナルドキュメントに送付
4項で作成した電子書籍(mobi)ファイルをKindle Paperwhiteにコピーすれば電子書籍を読むことができますが、今回はKindle PaperwhiteやKindleアプリ間でハイライトを同期できるように、Kindleパーソナルドキュメントサービスを利用します。
5-1.KindlePaperwhite用の電子メールを調べる
パーソナルドキュメント用の電子メールを調べます。Amazonのサイトより”アカウントサービス”→Kindleリソースの”コンテンツと端末の管理”を選択。
コンテンツと端末の管理から、”端末タブ”を選択
利用中のKindle端末が表示されるので、Paperwhiteを選択。下側に表示されているEメールアドレスをメモします。
Kindleパーソナルドキュメントにmobiファイルを送信する
5-1でメモしたメールアドレス宛に、4項で作成したmobiファイルを添付して送信します。
Kindle Paperwhite・スマホ(Kindleアプリ)で本を読む
しばらくすると、Kindle Paperwhiteに電子書籍(mobi)ファイルが転送され、Kindle Paperwhite・Kindleアプリで表示されます。
文字も認識できますので、ハイライトを付けることも可能です。
3項で図領域に設定した図も、Kindle Paperwhiteで表示できます。
小さく表示された図は、図をタップすると拡大表示されます。
文中に含まれる見出しの記号やマークは文字化けして認識されました。ただ自分で読むだけなので、文字化けしていても問題ありません。
Kindle パーソナルドキュメントに送信した電子書籍(mobi)ファイルは、すべてのKindleで同期されます。Kindle Paperwhiteでハイライトつけた文章や読んでいる位置などは、スマホのKindleアプリにも自動的に同期されています。
Kindleアプリからハイライトのエクスポート
Kindleから購入した電子書籍は、KindleのHPからハイライトを取得できますが、Kindleドキュメントサービスに送信した電子書籍のデータのハイライトはKindleのHPから取得できません。
そこで、Kindle ドキュメントサービスの同期の仕組みを利用して、Kindle Paperwhiteで付けたハイライトを、スマホのKindleアプリからエクスポートします。
スマホのKindleアプリを起動して、電子書籍を選択、スマホの画面上部をタップしてメニューを表示。メニューから”ノートブック”をタップ。
ハイライト一覧が表示されるので、画面右上の”共有”をタップ
ノートブックのエクスポートをタップ
エクスポートするノートブックのスタイルを選択してから”エクスポート”をタップ
Kindleアプリのハイライトは、htmlファイルとしてエクスポートされます。エクスポート先アプリをタップします。私は”Onenoet”にエクスポートします。
Onenoteにhtmlファイルが添付され、Onenote内で同期されます
ハイライトをパソコンでまとめる
前項でOnenoteに保存したハイライトは、パソコンのOnenoteにも同期されています。
パソコン側でOnenoteでhtmlファイルを表示すると、下図のように表示されます。
htmlファイルの状態では、ハイライト内容をまとめずらいので、htmlの内容を全選択をして、
そのまま、Onenoteに貼り付けし、自分なりに文章をまとめていきます。
まとめ
本を読む目的は2つあります。ひとつは純粋に本のストーリーを楽しむこと。
もうひとつが、本を読んで学んだ内容を自分の人生に活かしていくことです。
本を読む目的が後者の場合、本を読んで「ここいいな!」と思えたところを、自分の記憶にインプットしておくことがポイントです。
そのためには、読んで学んだことを、自分なりにしっかりと”まとめ”おくこと、そして、いつでも見返すことができるようにすることです。以前の記事でもご紹介しましたが、私は本のまとめを”Onenote”でまとめて必要なときに見返すようにしています。
Kindle PaperwhiteとKindleアプリを組み合わせれば、e-inkによる紙の様な質感の読書と、文中のハイライトのエクスポート・加工などのデジタル的な加工が可能になります。読書の秋に、電子書籍をはじめてみてはいかがでしょうか?
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